You can not select more than 25 topics
Topics must start with a letter or number, can include dashes ('-') and can be up to 35 characters long.
515 lines
24 KiB
515 lines
24 KiB
4 years ago
|
251 貴族の婚礼 (4)
|
||
|
|
||
|
251贵族的婚礼(4)
|
||
|
|
||
|
翌日からのほぼ丸二日間、俺とハルカは詰め込み教育という物を経験する事になった。
|
||
|
|
||
|
从第二天开始的整整两天里,我和Haruka都经历了填鸭式教育。
|
||
|
|
||
|
イリアス様と共に、アーリンさんの指導の下、貴族の付き合いに関する作法をあれやこれ。
|
||
|
|
||
|
和伊利亚斯一样,在阿林先生的指导下,关于贵族交往的礼仪有很多。
|
||
|
|
||
|
……うん、面倒くさい。
|
||
|
|
||
|
……嗯,很麻烦。
|
||
|
|
||
|
年上の人には敬語を使っておけば良いよな、ぐらいの高校生だった俺には、ちょい辛い。
|
||
|
|
||
|
对年长的人使用敬语就好了,对于这样的高中生的我来说,有点辛苦。
|
||
|
|
||
|
しかし、何度も言うようだが、目の前で一〇歳に満たない女の子が頑張ってるんだよなぁ。
|
||
|
|
||
|
但是,虽然说过很多次了,但是眼前还不到十岁的女孩子在努力着呢。
|
||
|
|
||
|
ある意味、一番のプレッシャーである。
|
||
|
|
||
|
从某种意义上说,这是最大的压力。
|
||
|
|
||
|
そして、慣れていないのはハルカも同じはずなのだが、一度言われればきっちり熟してしまうのが、ハルカクオリティー。
|
||
|
|
||
|
而且,不习惯的Haruka也应该是一样的,不过,如果被说了一次的话,Harukaquity就完全成熟了。
|
||
|
|
||
|
まぁ、あれだ。
|
||
|
|
||
|
嘛,就是那个。
|
||
|
|
||
|
出発前の授業、単なる授業参観気分だった俺と、メモまで取ってマジメに勉強していたハルカ、その心構えの違いというヤツだろう。
|
||
|
|
||
|
出发前的课,我只是一种参观课堂的心情,而春佳却认真地记了笔记,这就是思想准备的不同吧。
|
||
|
|
||
|
さて、そんな風に苦労している俺を尻目に、トーヤたち残りのパーティーメンバーは、普通に休日を満喫していた。
|
||
|
|
||
|
那么,把那样辛苦的我放在一边,Toya们剩下的派对成员,普通地享受着休息日。
|
||
|
|
||
|
初日は少し遅くまでベッドから出てこなかったナツキたちも、その翌日はいつも通りの時間帯に起き出して、俺たちを残して朝市に繰り出し、昼食もどこかで美味しい物を食べてきたらしい。
|
||
|
|
||
|
第一天,有些晚还没从床上出来的海枣们,第二天也和往常一样在时间段起床,把我们留在早市,午饭好像也在哪里吃到了好吃的东西。
|
||
|
|
||
|
対して俺たちの昼は、ケトラさんが持ってきてくれた少し簡素な物。
|
||
|
|
||
|
与此相对,我们的白天是凯特拉先生带来的稍微简单的东西。
|
||
|
|
||
|
先日食べたオタルカに比べると少々落ちる味なのだが、同じ物をイリアス様も食べているとなれば、文句も言えない。
|
||
|
|
||
|
和前几天吃的otaka相比味道稍微差了点,但是同样的东西要是伊利亚斯大人也吃的话,就没什么好说的了。
|
||
|
|
||
|
俺はただ、ナツキたちの『いろんな食材を買い込んできたので、楽しみにしていてください』という言葉を信じるのみ。
|
||
|
|
||
|
我只是相信枣他们所说的“买了各种各样的食材,敬请期待”。
|
||
|
|
||
|
家に帰ったら、きっとカレーを食べさせてくれるはず。きっと。
|
||
|
|
||
|
回家后,一定会让我吃咖喱的。一定。
|
||
|
|
||
|
俺は信じているぞ、ナツキとユキ。
|
||
|
|
||
|
我相信你,枣和雪。
|
||
|
|
||
|
◇ ◇ ◇
|
||
|
|
||
|
◇ ◇ ◇
|
||
|
|
||
|
ほぼ一年ぶりの、『させられる勉強』が終わり、ついに婚礼の本番を迎えていた。
|
||
|
|
||
|
几乎时隔一年的“被迫学习”结束了,终于迎来了婚礼的正式开始。
|
||
|
|
||
|
魔法の勉強なんかはマジメにやってたんだが、あれは『できなければ死ぬかも』という切迫感とか、明日のおまんまのために必要という現実的な目的があったからなぁ。
|
||
|
|
||
|
虽然学习魔法是认真的,但那是因为有着“做不到的话可能会死”的迫切感,以及为了明天的目标而必须的现实目的。
|
||
|
|
||
|
それに対し、今回の勉強は少々学習効率は悪かったような気もするが、アーリンさんには何とか及第点を貰えたので、きっとなんとか乗り切れる……と良いな?
|
||
|
|
||
|
与此相对,这次的学习虽然感觉学习效率稍微有点差,但是阿琳总算拿到了合格点,一定能克服的……这样就好了吧?
|
||
|
|
||
|
特急で作ってもらった礼服の方は、きちんと昨日の夜に届けられた。
|
||
|
|
||
|
用特快做的礼服,昨天晚上准时送到了。
|
||
|
|
||
|
試着してみた感じ、思ったよりも着心地が良く、着るのを手伝ってもらったケトラさんにも『お似合いですよ』と言われたので、たぶん悪くないのだろう。
|
||
|
|
||
|
试穿后的感觉,比想象中穿起来更舒服,帮我穿的凯特拉先生也说“很适合你哦”,大概也不错吧。
|
||
|
|
||
|
ちなみに、ハルカのドレスはまだ見ていないのだが……どんなのにしたんだろうか?
|
||
|
|
||
|
顺便一提,我还没看到Haruka的礼服……是怎么做的呢?
|
||
|
|
||
|
正直、少し楽しみである。
|
||
|
|
||
|
说实话,我有点期待。
|
||
|
|
||
|
「ナオ、準備できた?」
|
||
|
|
||
|
“那奥,准备好了吗?”
|
||
|
|
||
|
早々に着替え終わり、俺がソファーに座って待っていると、仕切りの向こうからハルカが歩み出てきた。
|
||
|
|
||
|
早早地换完衣服,我坐在沙发上等着,Haruka从隔板对面走了出来。
|
||
|
|
||
|
「おぉ……」
|
||
|
|
||
|
“哇……”
|
||
|
|
||
|
素材は恐らく絹だろう。
|
||
|
|
||
|
素材恐怕是丝绸吧。
|
||
|
|
||
|
薄いブルーの、光沢感のある生地。
|
||
|
|
||
|
浅蓝色的,有光泽感的布料。
|
||
|
|
||
|
俺は詳しくないのでよく判らないが、俺がドレスと聞いて最初にイメージするような形――後でハルカに聞いたのだが、Aラインというタイプらしい――で、腰には俺と同じ飾り布が巻かれ、スカートは足首ぐらいまで延びている。
|
||
|
|
||
|
我不太清楚,所以不太清楚,我听说裙子是最初想象的形状——之后问了Haruka,好像是A型的——然后,腰上缠着和我一样的装饰布,裙子延伸到脚踝左右。
|
||
|
|
||
|
その裾付近には、派手にならない程度に細かな刺繍が施されていて、光の加減で見える陰影がシンプルなドレスのアクセントとなっている。
|
||
|
|
||
|
在其下摆附近,绣上了不太华丽的细致刺绣,在光线的调节下可以看到阴影,是简单的礼服的点缀。
|
||
|
|
||
|
肩の露出は無く、袖は七分袖、首元はVネックでそこには高そうなネックレスが光っていた。
|
||
|
|
||
|
没有露出肩膀,袖子是七分袖,脖子是V领,那里有看起来很高的项链在发光。
|
||
|
|
||
|
「そのネックレスは?」
|
||
|
|
||
|
“那条项链呢?”
|
||
|
|
||
|
「あ、これ? 借りたの。さすがにアクセサリー無しはダメってことだから」
|
||
|
|
||
|
“啊,这个?借的。毕竟没有首饰是不行的”
|
||
|
|
||
|
「確かに、首元に何も無いのも寂しいか。刺繍もされているみたいだが、そんな時間、良くあったよな……」
|
||
|
|
||
|
“确实,脖子上什么都没有也很寂寞吗?”。虽然好像也有刺绣,但是那样的时间,真是太好了……”
|
||
|
|
||
|
「さすがに二日でドレスを一から縫うなんて無理だからね。基本的には作ってあるパーツを縫い合わせる感じなのよ。スカートの裾の部分は調整もあまり必要ないでしょ?」
|
||
|
|
||
|
“果然两天就把裙子从头开始缝起来是不可能的。基本上是缝合制作的零件的感觉。裙子下摆的部分不需要调整吧?”
|
||
|
|
||
|
体型に合わせて細かな調節が必要な上半身に対し、スカートの部分はそこまで細かな調整が必要ない。
|
||
|
|
||
|
与需要根据体型进行细致调整的上半身相比,裙子的部分没有必要进行如此细致的调整。
|
||
|
|
||
|
そのため、大急ぎでドレスが必要になった場合などに備え、事前に刺繍を施したパーツが確保されているらしい。
|
||
|
|
||
|
因此,为了应对紧急需要裙子的情况,确保了事先绣好的零件。
|
||
|
|
||
|
もちろん、本当に高級なドレスであれば、きちんと仕立てた上で刺繍を行うらしいが、短時間でそれをやるのはさすがに無理である。
|
||
|
|
||
|
当然,如果真的是高级的礼服的话,好像会在做得很好的基础上进行刺绣,但是在短时间内做那个确实是不行的。
|
||
|
|
||
|
「で、どう? 何か言う事は?」
|
||
|
|
||
|
“那么,怎么样?有什么要说的吗?”
|
||
|
|
||
|
「あ、ああ。うん、似合ってる。き、綺麗だぞ?」
|
||
|
|
||
|
「啊,啊。嗯,很适合你。啊,很漂亮哦?”
|
||
|
|
||
|
胸を張ってそう言うハルカに、俺は慣れない賛辞をなんとか口にする。
|
||
|
|
||
|
对于挺起胸膛这么说的春佳,我想办法说些不习惯的赞词。
|
||
|
|
||
|
――いや、幼馴染み相手に、綺麗と言うとか、めっちゃ恥ずかしいんだけど。
|
||
|
|
||
|
——不,对青梅竹马的人说漂亮什么的,真是太不好意思了。
|
||
|
|
||
|
「そ、そう? あ、ありがと……」
|
||
|
|
||
|
“是,是吗?啊,谢谢……”
|
||
|
|
||
|
俺が『似合っている』だけではなく、『綺麗』とまで口にしたからか、ハルカの方も恥ずかしくなったのか、戸惑ったように頬を染めて、視線を逸らせた。
|
||
|
|
||
|
不只是因为我说了“很适合你”,甚至还说了“很漂亮”,或许是因为Haruka也觉得很羞耻吧,她困惑地将脸染成了颜色,转移了视线。
|
||
|
|
||
|
だが実際、ハルカのドレス姿は綺麗だった。
|
||
|
|
||
|
但是实际上,Haruka穿礼服的样子很漂亮。
|
||
|
|
||
|
普段は結んだり、編んだりしている長いブロンドを今日はほどき、ドレスを纏ってスラリと立っている姿は、俺の贔屓目とかそんな物を横に置いたとしても、美しいと言わざるを得ない。
|
||
|
|
||
|
平时系着、编着的长长的金色,今天解开了,穿着裙子站着的样子,即使旁边放着我喜欢的眼睛之类的东西,也不得不说很美。
|
||
|
|
||
|
さすがエルフ。
|
||
|
|
||
|
不愧是精灵。
|
||
|
|
||
|
写真に撮って額に入れ、飾っておきたいぐらいである。
|
||
|
|
||
|
拍了照片放在额头上,想装饰一下。
|
||
|
|
||
|
そんな俺の視線にさすがに恥ずかしくなったのか、ハルカは顔を背けたまま、話を逸らす。
|
||
|
|
||
|
这样的我的视线到底是不是感到害羞了呢,Haruka转过脸,把话岔开了。
|
||
|
|
||
|
「ほ、本当は飾り布に合わせて、ドレスの色を変えようかという話もあったんだけど、さすがに時間が無かったし、かなり白に近いブルーだから、そんなにおかしくないでしょ?」
|
||
|
|
||
|
“真的,也有人说要配合装饰布来改变裙子的颜色,但毕竟没有时间,而且是接近白色的蓝色,所以也没那么奇怪吧?”
|
||
|
|
||
|
「あ、あぁ、うん、そうだな。悪くないぞ」
|
||
|
|
||
|
“啊,啊,嗯,是啊。不错啊」
|
||
|
|
||
|
飾り布がアクセントカラーになっている俺に対し、ハルカの方は同系色でのコーディネートって感じだが、ハルカの言うとおりドレス自体の色が薄いため、濃いめのブルーである飾り布は十分に印象的である。
|
||
|
|
||
|
相对于装饰布是重点色的我来说,Haruka的话感觉是同色系的搭配,但正如Haruka所说的那样,裙子本身的颜色很淡,所以深蓝色的装饰布给我留下了深刻的印象。
|
||
|
|
||
|
「ふふ、お二人とも良くお似合いですよ。お二人が並んで立っていて、声を掛けてくるような貴族はまずいないでしょうね」
|
||
|
|
||
|
“呵呵,两位都很适合。两位并排站着,应该不会有贵族来搭讪吧”
|
||
|
|
||
|
イリアス様――ずっと年下の子供に微笑ましそうに言われ、俺たちは思わず顔を見合わせ、苦笑を零す。
|
||
|
|
||
|
伊利亚斯大人——一直被比自己小的孩子微笑着说,我们不由得面面相觑,露出苦笑。
|
||
|
|
||
|
「イリアス様もとても可愛いですよ。ドレス、良くお似合いです」
|
||
|
|
||
|
“伊利亚斯大人也很可爱哦。礼服很适合你”
|
||
|
|
||
|
「ありがとうございます。私はもう少し大人っぽいドレスでも良いと思っているんですけど……」
|
||
|
|
||
|
“谢谢。我觉得再成熟一点的裙子也可以……”
|
||
|
|
||
|
ハルカの言葉に少しだけ不満そうなイリアス様ではあったが、そのドレスは間違いなくイリアス様に似合っていた。
|
||
|
|
||
|
虽然伊莉阿斯先生对Haruka的话有点不满,但是那件礼服绝对适合伊利亚斯先生。
|
||
|
|
||
|
ハルカのドレスに比べて、スカートの丈が膝の少し下ぐらいまでと短く、横にふわりと広がっている。
|
||
|
|
||
|
与Haruka的裙子相比,裙子的长度短到膝盖以下,横向展开。
|
||
|
|
||
|
確かに大人っぽさは無いかもしれないが、イリアス様の年齢を考えれば下手に大人っぽい格好をするより、こちらの方が印象は良いんじゃないだろうか。
|
||
|
|
||
|
确实没有大人的感觉,但是考虑到伊利亚斯大人的年龄,比起打扮得很成熟,我的印象不是更好吗。
|
||
|
|
||
|
「さて、皆様、準備はよろしいですか? 馬車の準備ができました」
|
||
|
|
||
|
“那么,各位准备好了吗?马车准备好了”
|
||
|
|
||
|
「あ、はい。俺たちは大丈夫です」
|
||
|
|
||
|
“啊,是的。我们没关系”
|
||
|
|
||
|
俺たちを呼びに来たのはケトラさん。
|
||
|
|
||
|
来叫我们的是凯特拉先生。
|
||
|
|
||
|
今日、会場入りするのは、イリアス様と俺、ハルカの三人なのだが、アーリンさんとケトラさんの二人は会場近くで待機するため、そしてエカートたち護衛兵の一部は、馬車を管理するために同行する事になっている。
|
||
|
|
||
|
今天,进入会场的是伊利亚特大人和我、Haruka三个人,但是为了阿林和凯特拉两个人在会场附近待机,于是埃克托他们的一部分护卫兵为了管理马车而同行。
|
||
|
|
||
|
何時間も馬車を守って立っているとか、キツいよなぁ、とか思わなくも無かったのだが、よく考えてみれば、俺たちの方は気が抜けない状況でずっと立ったまま、面倒くさい貴族の相手もしなければいけない。
|
||
|
|
||
|
虽然我也不是不知道他是不是守着马车站了好几个小时,很难受,但是仔细想想,我们在无法放松的情况下一直站着,也必须要和麻烦的贵族做对手。
|
||
|
|
||
|
周りに美味しい食べ物や飲み物は並んでいるかもしれないが、それらをのんびりと味わえるとはとても思えず、ただの生殺し。
|
||
|
|
||
|
虽然周围可能摆放着好吃的食物和饮料,但是我不觉得能悠闲地品尝到这些,只是单纯的生杀。
|
||
|
|
||
|
うん、俺たちの方が可哀想である。
|
||
|
|
||
|
嗯,我们更可怜。
|
||
|
|
||
|
準備を整えてイリアス様の部屋から出ると、そこにはなぜかナツキたちが勢揃いしていた。
|
||
|
|
||
|
准备好后从伊利亚斯先生的房间出来,不知为何夏树他们聚集在了一起。
|
||
|
|
||
|
いや、なぜか、でもないか。
|
||
|
|
||
|
不,为什么呢。
|
||
|
|
||
|
ドレスの事は女性陣の間で楽しげに話していたから、それを見るために来たのだろう。
|
||
|
|
||
|
裙子的事情是在女性们之间愉快地说着,为了看那个而来的吧。
|
||
|
|
||
|
「わぁ……ゴメン、正直予想以上。尊い!!」
|
||
|
|
||
|
“哇……对不起,说实话比预想的还要多。珍贵的结局
|
||
|
|
||
|
「はい。ハルカ、凄く似合っていますよ。ナオくんも」
|
||
|
|
||
|
“是的。Haruka,非常适合你。娜奥君也”
|
||
|
|
||
|
現れたハルカを見て、ユキは一瞬言葉を失い、感動したように声を上げた。
|
||
|
|
||
|
看到出现的Haruka,雪一瞬间失去了言语,感动地提高了声音。
|
||
|
|
||
|
ナツキもまた、笑顔でハルカを褒め、そのついでに俺も褒めてくれる。
|
||
|
|
||
|
夏树也笑着表扬了春香,顺便也表扬了我。
|
||
|
|
||
|
「ハルカお姉ちゃん、お姫様みたいなの!」
|
||
|
|
||
|
“Haruka姐姐,像公主一样!”
|
||
|
|
||
|
「はい、凄く綺麗です!」
|
||
|
|
||
|
“是的,非常漂亮!”
|
||
|
|
||
|
その姿は年少組にも好評だったようだが、それにちょっと不満そうな表情をしたのが一緒に出てきたイリアス様である。
|
||
|
|
||
|
那个身姿在少年组也好象好评,不过,对那个做了稍微不满的表情的是一起出来的伊利亚斯先生。
|
||
|
|
||
|
「ミーティア、メアリ、私には?」
|
||
|
|
||
|
“米蒂亚,玛丽,对我来说呢?”
|
||
|
|
||
|
「イリアス様も可愛いの」
|
||
|
|
||
|
“伊利亚斯大人也很可爱。”
|
||
|
|
||
|
「はい。とても良くお似合いですよ、イリアス様」
|
||
|
|
||
|
“是的。非常适合你哦,伊利亚斯先生”
|
||
|
|
||
|
「ありがとう。嬉しいです」
|
||
|
|
||
|
“谢谢。我很开心”
|
||
|
|
||
|
ちょっと言わせたような感じはあったが、それでもイリアス様的には満足だったらしく、笑顔を浮かべている。
|
||
|
|
||
|
虽然有点说出来的感觉,但还是像伊利亚斯一样很满足,脸上浮现着笑容。
|
||
|
|
||
|
それに実際可愛いので、問題は無いだろう。
|
||
|
|
||
|
而且实际上很可爱,所以没问题吧。
|
||
|
|
||
|
「ナオもそんな格好をすると、貴公子みたいに見えるな。黙って立っていれば」
|
||
|
|
||
|
“娜奥也穿那样的衣服的话,看起来像贵公子。如果默默地站着的话”
|
||
|
|
||
|
「トーヤ、それは俺が口が悪いと?」
|
||
|
|
||
|
“Toya,那是我的嘴不好吗?”
|
||
|
|
||
|
茶化すように言ったトーヤに、俺がチクリと言い返すと、返ってきたのはあっさりとした、そして本質を突いた言葉だった。
|
||
|
|
||
|
我向他开玩笑般说的TOYA回敬了一句,他回答的是一句很干脆,而且是一句抓住本质的话。
|
||
|
|
||
|
「いや、立ち居振る舞い? お前、全然気が利かないじゃん。ほら、今も貴公子なら、ハルカのエスコートぐらいするんじゃねぇの?」
|
||
|
|
||
|
“不,行为举止?你一点也不机灵嘛。你看,现在如果是贵公子的话,不是也会穿Haruka的护衣吗?”
|
||
|
|
||
|
「うぐっ!」
|
||
|
|
||
|
“好痛!”
|
||
|
|
||
|
全く否定できない。
|
||
|
|
||
|
完全不能否定。
|
||
|
|
||
|
外見だけ整えただけで、中身は全く変わってないのだから。
|
||
|
|
||
|
只是整理了外表,内容完全没有变化。
|
||
|
|
||
|
「あら、エスコートしてくれるの?」
|
||
|
|
||
|
“啊,能帮我保护一下吗?”
|
||
|
|
||
|
「あ、いや……アーリンさん、普通はどうなんでしょう?」
|
||
|
|
||
|
“啊,不对……阿玲,一般是怎么样的呢?”
|
||
|
|
||
|
ニコリと笑うハルカから顔を逸らし、アーリンさんに話を振る。
|
||
|
|
||
|
从笑嘻嘻的Haruka身上移开脸,向阿林先生说了话。
|
||
|
|
||
|
判らない事は素直に聞く。
|
||
|
|
||
|
不明白的事情坦率地问。
|
||
|
|
||
|
所詮、庶民の俺は無理をしない。
|
||
|
|
||
|
反正,作为平民的我是不会勉强的。
|
||
|
|
||
|
「そうですね……今はべつに構いませんが、会場に入れば、ハルカさんがナオさんの腕に、軽く手を添えるぐらいはしても良いかもしれませんね」
|
||
|
|
||
|
“是啊……现在倒没什么关系,进入会场的话,也许Haruka可以轻轻地把手放在娜奥的手臂上。”
|
||
|
|
||
|
「こんな感じかしら?」
|
||
|
|
||
|
“是这种感觉吗?”
|
||
|
|
||
|
「……お~、なんか悔しいけど、すっごくお似合いだね」
|
||
|
|
||
|
“……哦~虽然有点不甘心,但是很适合你呢。”
|
||
|
|
||
|
「外見的には、十分に絵画になりそうですよ。さすがエルフです」
|
||
|
|
||
|
“从外表来看,这是一幅画。不愧是精灵”
|
||
|
|
||
|
俺の側に立ち、腕にそっと手を置いたハルカと俺のペアを見て、ウンウンと頷くユキと、サラリとトーヤの言い分を肯定しているナツキ。
|
||
|
|
||
|
站在我这边,看着把手轻轻放在我手臂上的遥和我的搭档,雄基点了点头,夏树爽快地肯定了TOYA的说法。
|
||
|
|
||
|
もちろん、解っているので、俺は沈黙を守るのみ。
|
||
|
|
||
|
当然,因为我知道,所以我只能保持沉默。
|
||
|
|
||
|
「こんなの見ちゃうと、あたしもドレス、作りたくなるなぁ。……ちなみに、アーリンさん、これっていかほど?」
|
||
|
|
||
|
“看到这样的东西,我也想做裙子啊。……顺便一提,阿林先生,这是怎么回事?”
|
||
|
|
||
|
「えっと、お二人合わせて、これぐらいですね。急いでもらいましたし」
|
||
|
|
||
|
“嗯,两位加起来就这些了吧。又是急着要的”
|
||
|
|
||
|
「「「ぶっ!」」」
|
||
|
|
||
|
“嗯!”
|
||
|
|
||
|
アーリンさんがサラリと指で示した金額に、思わず吹き出すユキ以下数名。
|
||
|
|
||
|
阿林用手指示意的金额,不由得笑出来的雪以下几个人。
|
||
|
|
||
|
その額は、普通に家が建つ金額であった。
|
||
|
|
||
|
那个金额是普通的建房子的金额。
|
||
|
|
||
|
平然としているのはハルカとナツキだけで、メアリとミーティアなど、そそくさと俺たちから距離を取っている。
|
||
|
|
||
|
平静的只有Haruka和nacci,meari和mitia等,慌慌张张地和我们保持着距离。
|
||
|
|
||
|
万が一、汚したりしたら怖いという事なのだろうが、着ている俺の方がもっと怖い。
|
||
|
|
||
|
万一弄脏了的话会很恐怖,但是穿着的我更恐怖。
|
||
|
|
||
|
しかもこの後、立食パーティーなんだぜ?
|
||
|
|
||
|
而且这之后是立餐派对吧?
|
||
|
|
||
|
食わなくても、料理や飲み物は手に取らないとダメなんだぜ?
|
||
|
|
||
|
就算不吃,不拿到料理和饮料也是不行的吧?
|
||
|
|
||
|
マジかよ。
|
||
|
|
||
|
真的吗。
|
||
|
|
||
|
「あははは……。うん、必要になるまでは良いかな?」
|
||
|
|
||
|
“啊哈哈……。嗯,在必要之前可以吗?”
|
||
|
|
||
|
「その方が良いでしょう。サイズが変わって着られなくなると無駄ですから」
|
||
|
|
||
|
“那样比较好吧。因为尺码变了不能穿的话就没用了”
|
||
|
|
||
|
引きつったような笑みで首を振るユキに、アーリンさんも同意するように頷く。
|
||
|
|
||
|
对于带着抽搐般的笑容摇头的小雪,阿玲也表示同意。
|
||
|
|
||
|
端々から貧乏そうな事を感じさせるネーナス子爵家だが、ホント、必要となれば金を惜しまないよな。
|
||
|
|
||
|
虽然纳纳斯子爵家总是让人感觉很穷,但是如果真的需要的话,是不会吝惜金钱的。
|
||
|
|
||
|
そして、それだけの金を使う権限を与えられているアーリンさん、実はかなりスゴイのではないだろうか?
|
||
|
|
||
|
而且,被授予使用那么多钱的权利的阿林先生,实际上不是很厉害吗?
|
||
|
|
||
|
俺からすれば、多少の面目を保つために使うには、ちょっと大きすぎる額に思えるのだが……それが必要な状況、という判断なんだろうなぁ。
|
||
|
|
||
|
在我看来,为了多少保住面子而使用的话,会觉得金额有点太大了……这是必要的情况,是这样的判断吧。
|
||
|
|
||
|
で、俺たちにはその額に見合った働きが期待されている、と。
|
||
|
|
||
|
然后,我们期待着与这个金额相符的工作。
|
||
|
|
||
|
うん、知らない方が良かったかもしれない。
|
||
|
|
||
|
嗯,也许不知道比较好。
|
||
|
|
||
|
緊張するじゃないか。
|
||
|
|
||
|
不是很紧张吗。
|
||
|
|
||
|
「ま、まぁ、ナオ、頑張って。気楽に……は、無理かもしれないけど」
|
||
|
|
||
|
“嘛,算了,娜奥,加油。轻松点……可能不行”
|
||
|
|
||
|
ポンポンと俺の肩を叩こうとした手を、途中で引っ込めつつ、ユキが引きつった笑みで激励してくれた。
|
||
|
|
||
|
“砰”地一声拍到我肩膀的手,中途缩了回去,yuki带着微笑鼓励了我。
|
||
|
|
||
|
「堂々と胸を張っていれば、何とかなるものです。コツはゆったりと動き、ゆっくりと話す事ですね。焦らなければ何とかなります」
|
||
|
|
||
|
“堂堂正正挺胸的话,总会有办法的。诀窍是慢慢地移动,慢慢地说话。不着急的话总会有办法的”
|
||
|
|
||
|
「美味い物食ってこい!」
|
||
|
|
||
|
“去吃好吃的吧!”
|
||
|
|
||
|
「「がんばってください(なの)!」」
|
||
|
|
||
|
“请加油!”
|
||
|
|
||
|
トーヤ、それは俺の緊張を解そうというジョークだよな?
|
||
|
|
||
|
Toya,那是为了解除我的紧张感的玩笑吧?
|
||
|
|
||
|
そして、ナツキ、実用的なアドバイスありがとう。
|
||
|
|
||
|
还有,谢谢你的实际建议。
|
||
|
|
||
|
俺は緊張で硬くなった身体を解すように、大きく息を吐くと、何やらニヤニヤと笑っているエカートが待つ馬車へと、足を進めたのだった。
|
||
|
|
||
|
我像是要解开因紧张而僵硬的身体一样,大口地吐了一口气,不知不觉地朝着微笑着的埃克卡所等待的马车前进。
|