232 重課金ボーナス (1) 232重计费奖金(1) 前回のあらすじ ---------------------------------- 上一次的梗概 魚をアエラさんにお裾分けに行くと、アイスをご馳走される。 把鱼分送给阿伊拉的话,会被请吃冰淇淋。 牛乳が余れば安く卸すことを約束し、代わりにいろんな料理のレシピを習う。 约定牛奶剩下的话可以便宜地批发,取而代之的是学习各种料理的食谱。 『重課金ボーーーナス!』 《重收费机器人!》 「……は?」 “……是?” そんな脳天気な声が俺の頭の中に響いたのは、毎朝の日課、ランニング途中の神殿参拝のときだった。 我脑海中回响着这样一个脑瓜般的声音,是在每天早上的功课——跑步途中参拜神殿的时候。 そして、それと同時に視界が白く染まる。 同时,视野也被染成了白色。 『たくさん課金……もとい、お布施をしてくれたあなたに、特別ボーナスを、進、呈!』 “很多费用……当然,对于为我布施的你,我会送上特别奖金的!” 「………」 「………」 俺の戸惑いも他所に、アドヴァストリス様の言葉は続く。 我的困惑也在别处,爱德斯托里斯先生的话还在继续。 おっと、流されるだけじゃマズい、言葉を挟まないと! 哎呀,光是随波逐流是不行的,必须要插嘴! 「あのっ! これって?」 “那个!这是什么?” 『ん? だから重課金……じゃなかった。たくさんお布施をしてくれた君へのお礼だよ? 君は律儀に、毎回大銀貨を放り込んでくれるし、それ以外にも色々してくれてるからね』 “嗯?所以才要收费……不是吗。这是对为我做了很多布施的你的感谢哦?你每次都会很有礼貌地把大金币扔进去,除此之外也会为我做很多事情” まぁ、確かに、こちらに来て神殿に納めた金額は、日本で行った寄付の総額を軽く超えている。そもそも普通の高校生だったあの頃とは、経済力が違うし。 确实,来这里向神殿缴纳的金额,已经超过了在日本捐款的总额。原本和高中生的那个时候经济力就不一样。 「今回も、私だけですか?」 “这次也只有我吗?” 『ううん。今回は重課金だから、たくさん払ってくれた人には全員だよ?』 “没有。这次因为是重度收费,所以对于支付了很多的人来说都是全员吧?” ついに『重課金』を言い直さなくなった。 终于不再重说“重罪”了。 でも、正確には『重課金』じゃないよな? 別に俺たち、神様から課金されてるわけじゃないし。 但是,正确地说不是“重收费”吧?我们并不是神给我们收费的。 『いいのっ! 意味が分かれば問題ないの! 細かいところ、ツッコまない!』 “好的!明白意思就没问题了!细小的地方,不吐槽!” 神様に怒られた。 我被神骂了。 『あ、そうそう。一定以上……ううん、僕が気に入る以上のお布施を払ってくれた人には、全員に特別ボーナスをあげるけど、これは秘密ね?』 “啊,对了对了。一定以上……不,对于支付了我喜欢以上布施的人,会给所有人特别的奖金,这是秘密吧?” 一定じゃない……ただ単に大金を払えば良いわけじゃないと。 不是一定的……只是单纯的付大钱就好了。 訪問回数とか? 初回ログインとか言ってたし、ログイン回数的な。 访问次数什么的?说是第一次登录,也就是登录次数。 『ノーコメント。でも、このことを教えたら、その人は無しになるから、注意してね』 《无可奉告。但是,如果告诉我这件事的话,那个人就会消失,所以要注意啊」 「それは、パーティーメンバーも?」 “那,聚会的成员也有吗?” 『もちろん。でも、全員にチャンスがあるんだから、前回みたいな気遣いは必要ないと思うよ』 “当然。但是,所有人都有机会,所以我觉得不需要像上次那样的顾虑” 初回ログインボーナスで、パーティーメンバーに効果がある恩恵をもらったことか。 第一次登录奖金,得到了派对成员的好处吗。 しかし、間違って漏らしたりしないようにしないと。 但是,必须不要弄错泄露。 ハルカたちも神殿には来ているし、そのうちボーナスがもらえるはず。それを俺のミスで潰したりしたら……。 Haruka他们也来到了神殿,不久就会得到奖金。如果那个因为我的失误而毁掉的话……。 『それじゃ、早速――』 “那么,马上——” 「あ、あの! いくつか質問、良いですか?」 “啊,那个!可以问几个问题吗?” 『質問? 答えられるかは解らないけど、良いよ』 “问题?虽然不知道能不能回答,但是很好” ダメ元だったのに、あっさりオーケーされた。 本来是不行的,却很爽快地答应了。 今度会えたら聞こうとハルカたちと話していた事……あ、聞いてもハルカたちには話せないじゃないか。重課金ボーナスのことを考えたら。 和遥他们说下次见面的时候想问的事……啊,即使问了也不能和遥他们说啊。如果考虑到重收费奖金的话。 ――まぁ、知りたい事は各自で聞くか。 ——嘛,想知道的事情各自问吧。 もしくは、全員がボーナスをもらった後で話し合うか。 或者是全体人员拿到奖金后再谈。 「まず、何で私たちをこの世界に連れてきたんですか?」 “首先,你为什么把我们带到这个世界来?” 『それは……』 “那是……” 「それは?」 “那是?” 『禁則事項です!』 “这是禁止事项!” 「…………はい?」 “………是吗?” 『あれ、違った? 大抵のことは、こう言っておけば誤魔化せるって聞いたんだけど』 “咦,不对吗?我听说大部分的事情都是这样说的话会蒙混过去的” 聞いたって、誰にだよっ! 听了也是谁说的! それは可愛くて巨乳の女の子がやらないと、意味ないんだぞ? 那个如果不可爱的巨乳女孩做的话,就没有意义了? てか、微妙に古いな! 话说,有点旧啊! 『酷いなぁ。僕はきっと可愛いよ?』 “好过分啊。我一定很可爱吧?” 「いえ、姿、見えないんですが? 声はちょっと少年っぽいですし」 “不,我看不见你的身影?声音有点像少年” 『神の姿は皆の心の中にあるのです。「僕の考えた最強に可愛い女の子」、それを思い浮かべるのです』 “神的样子在大家的心中。”我想出来的最强可爱女孩” 姿を見せてはくれないワケね。 不让我看到你的身影的理由。 そもそも最初の転生時、少年の姿だったよね? 最初转生的时候,是少年的样子吧? 神殿に祭ってある神像は、普通に若い男神だったし。 神殿里供奉的神像,一般都是年轻的男神。 『僕、別に男神と言った事なんて無いんだけどねー。偶像をあんまり信じちゃダメダメ』 “我并没有说什么男神呢。不要太相信偶像” 「つまり、アドヴァストリス様は実は女神?」 “也就是说,阿德瓦斯特里斯实际上是女神?” 『さぁ~、どうだろーね?』 “那么,怎么样呢?” 断言するつもりは無いらしい。 好像没有要断言的意思。 トリックスターか。 诡计明星吗。 でも、最初に会った時の姿が本当なら、少年っぽい女の子の可能性はあっても、確実に巨乳の女の子ではない。 但是,如果第一次见面时的样子是真的,即使有像少年一样的女孩子的可能性,也确实不是巨乳的女孩子。 『ほらほら、もう質問は良いの? あんまり不遜なことを考えてると、質問タイム、打ち切っちゃうよ?』 “你看,问题已经好了吗?考虑太过傲慢的话,提问时间就结束了吧?” 「あ、すみません! えっと、レベルとステータスの関係が解りにくいんですが」 “啊,对不起!嗯,很难理解等级和地位的关系” 『あー、レベルと経験値しか確認できないからねぇ。そのへん、ちょっと不親切だったか』 “啊,只能确认水平和经验值。那个,有点不亲切吗?” 「それに、自分のレベルが解っても、他の冒険者、この世界の人と比べてどうなのかも解りづらいですし」 “而且,就算知道自己的水平,也很难知道和其他的冒险者、这个世界的人比起来会怎么样。” 『う~ん、そのへんは全国模試みたいな物があるわけじゃないし、統計も取られてないから、君たちだけに、というのもねぇ』 “嗯,这一点并不是全国模拟考试那样的东西,统计也没有取得,所以只有你们,也没什么。” やっぱそのへん、公平なのか。 果然这一点是公平的吗。 『多くの人と会って、【看破】を鍛えて、自分で感じてもらうしかないかな? 一応目安を伝えておくと、レベル換算なら千ぐらいまで上げることは、不可能じゃないよ』 “只能和很多人见面,锻炼‘识破’,让他们自己感受到吗?暂且把目标传达给对方的话,如果换算成等级的话,提高到1000左右不是不可能的哦” 「せん!?」 “先驱者 ――遠すぎ。 ——太远了。 最近はあまり強い敵と戦っていなかったこともあり、俺のレベルは未だ22なのだ。 最近也没有和太强的敌人战斗过,所以我的水平才22。 『もちろん、簡単じゃないけどね~。エルフの寿命が多少長くても、死ぬ気でやらないと無理だよ?』 “当然,这并不简单。就算精灵的寿命有点长,不拼死做的话是不行的吧?” それで何とかなるレベルか? 那样的话还能有办法吗? いやまぁ、俺たちが、かなりのんびりと冒険者をやっていることは否定しないが。 不,我不否定我们是相当悠闲的冒险者。 『ステータスの方は……そうだねぇ、レベルが2倍になると、得意な分野――キミなら魔力が2倍になるようなイメージかな? 同じ魔法が2倍使えるようになる、と思えば良いよ』 “地位方面……是啊,等级变为2倍的话,擅长的领域——你的话,会给人一种魔力变为2倍的印象吗?可以认为同样的魔法可以使用两倍” 「それだと、訓練の内容は関係ないんですか? 魔力を頑張って伸ばそうと努力しても、レベルに応じた量にしか?」 “这样的话,训练的内容没有关系吗?即使努力伸长魔力,也只会达到与等级相应的量?” 『いや、そんな事はないよ。う~ん、なんて言えば良いのかなぁ。ゲームをやる君に解りやすく説明するなら、レベルはステータスの最低保証値? 例えば、ひたすら魔法の練習だけを続ければ、魔力は増やせる。でも、経験値は得られなくなってレベルアップはしない、って感じ?』 “不,没那回事。嗯,怎么说才好呢。如果对玩游戏的你简单易懂地说明的话,等级是状态的最低保证值?例如,如果一味地持续魔法的练习,魔力就会增加。但是,感觉没有经验值就不能提高水平?” えっと……つまり、極振りでキャラメイクした高レベルって事はあり得ない、と? 嗯……也就是说,不可能有以极为夸张的造型来塑造角色的高水平吧? どれだけとんでもない魔法が使えても、もしくは筋力だけが異常にあっても、他を鍛えない限りは低レベルのままなのか。 不管使用了多么厉害的魔法,或是只有肌肉力量异常,只要不锻炼其他部位,就会一直处于低水平。 『それと同様に、雑魚の魔物を斃し続けても経験値は殆ど得られなくなるし、逆に雑魚でも倒し方次第では経験値が得られる。その戦闘で何が得られたか、だね』 “和那个一样,即使不断地杀掉杂鱼的魔物,经验值也几乎得不到,相反,就算是杂鱼,只要打倒方法不同,经验值也能得到。那场战斗得到了什么呢?” ……なるほど。経験値を溜めたからステータスがアップするわけではなく、ステータスアップの結果が経験値として換算されるというイメージか? ……原来如此。不是因为积累了经验值所以状态才会上升,而是将状态提升的结果换算成经验值的印象吗? 『そうそう。そんな感じ~。強い魔物を倒す事はそれはそれで意味があるけど、いわゆるパワーレベリング的な物はほとんど効果が無いと思って良いよ』 “对了对了。那种感觉~。打倒强大的魔物虽然有它的意义,但也可以认为所谓的力量等级的东西几乎没有效果” 『ほとんど』ね。 “几乎”。 斃させれば多少は効果があるのか、それとも強敵との戦いを見ること自体が経験になるのか。 如果死了的话,多少会有效果呢,还是看到和强敌战斗的经历呢。 だが、神様はそれに応えること無く話を進める。 但是,神却没有回应,继续说话。 『もちろん、人それぞれ傾向があるから、君とトーヤ君が、同じレベルで同じ筋力を持っているってワケじゃない。その人に応じた総合的強さがレベルだと思えば良いよ』 “当然,每个人都有各自的倾向,你和托亚君在同一水平上拥有相同的肌肉力量也不一定。只要认为与那个人相应的综合实力就是水平就可以了” ステータスの最低保証値は人によって異なり、同じレベルであれば、誰でもすべてのステータスにおいて、一定以上が保証されているわけではない、という事らしい。 状态的最低保证值根据人的不同而不同,如果是同一等级的话,无论是谁在所有的状态下都不能保证一定程度以上。 例えば、俺は魔力が100以上なければレベル10にならないが、トーヤは50あればレベル10になれる、みたいに。 比如说,我的魔力如果没有100以上的话就不能达到10级,但是火炬有50的话就可以变成10级。 『質問は終わりかな?』 “问题结束了吗?” 「あの、ステータスを数値化して見られるようになったりは……しませんか? HPとかMPとかも」 “那个,能把状态数值化吗?HP和MP之类的” 『……ナオ君、現実を見ようよ? 世の中、簡単に数値で計れるような物じゃないんだよ?』 “……娜奥,看看现实吧?世界上,不是可以简单用数值来计算的东西吗?” ファンタジーな神様に諭されたっ!? 我被梦幻般的神明教诲了!? いや、確かに、人間の耐久値がHPに数値化されるとか、ちょっとおかしいかな? とは思うけれども! 不,确实,人的耐久值被HP数值化,有点奇怪吗?虽然这么想! 『君の世界で神様がファンタジーでも、こっちの世界ではリアルです。諦めてね?』 “即使在你的世界里神是幻想,在这个世界里也是真实的。放弃吧?” 何を!? 结局是什么!? 「ま、魔力。魔力の方は? MPで消費量が測れたら便利なんですが」 “嘛,魔力。魔力方面?如果能用MP测量消费量的话就很方便了” 『う~~ん、不可能じゃ無いけど……却下』 《嗯~不,虽然不是不可能……驳回》 「なんで!?」 “为什么是一种幻觉?” 『君たちが有利すぎるから』 《因为你们太有利了》 「………」 「………」 ぶれないお人である。 是个坚定的人。 神だけど。 虽然是神。 『頑張って感覚を身につけてね。体調によって結構左右されるから、簡単じゃないけど。使う魔力の最小単位を把握できるようになれば、なんとかなるかも?』 “请努力掌握感觉。因为身体状况的影响很大,所以不简单。如果能掌握使用的魔力的最小单位的话,也许会有什么办法呢?” アドバイスはありがたいが、それが難しいんだよなぁ。 虽然很感谢你的建议,但是那个很难啊。 高度な職人が、触っただけでコンマ1ミリ以下の厚みを把握できるような感じだろうか? 高度的工匠,仅仅触碰一下就能掌握1毫米以下厚度的感觉吗? そこまで技量を高めるのは時間が掛かりそうである。 提高技术到那种程度好像需要时间。 「それでは、ステータス――能力値の方も?」 “那么,状态——能力值也是?” 『それは……気が向いたら実装するかも? でも、期待しないで』 “那个……如果愿意的话可能会实现?但是,不要期待” ゲームかよ! 游戏啊! ――ま、運営に希望を出したところで、大抵はダメだよな。 ——嘛,就算对运营提出了希望,一般也不行吧。 頑張ったけど無理だったよ、みんな! 虽然努力了,但是不行哦,大家! 『さて、話を戻して。重課金ボーナスだよ。今なら、ダーツ、スロット、ガラガラ、紐釣りクジから選べます!』 “话说回来。是重收费奖金哦。现在的话,可以从飞镖、插槽、空荡荡、绳钩等中选择!” そんな言葉と共に目の前に現れる、各種設備。 各种设备伴随着这些语言出现在眼前。 スロットとガラガラは言うまでも無いだろう。 插槽和加拉就不用说了吧。 ダーツはアレ。くるくると回る的まとにダーツを投げる奴。 飞镖是那个。转来转去的缠着扔飞镖的家伙。 紐釣りクジは大量の紐がまとめられた中から1本を引っ張り、その先に付いている物が貰えるやつ。 绳钓签是从大量的绳被集中了的中拉1根,能得到那个前头附着的东西的东西的东西。 並んでいる中には『全能力2倍!』とか『全魔法解禁!』とか、凄いと言うか、怪しげと言うか、そんな物も並んでいるのだが……うん、解ってる。アレには繋がってないんだよな? 排队的人中“全能力2倍!”或是《全魔法解禁!》或者说厉害,或者说奇怪,这些东西也在排队……嗯,我知道。和那个没有联系吧? この神様が、素直にチートを用意するはずがない。 这个神不可能坦率地准备作弊。 『ちぇ。ネタバレはダメだよ。せっかく用意したんだから。ほら、縁日でも大人買いしてクジを買い占めるとか嫌われるでしょ?』 《呸。不能剧透哦。好不容易准备好了。你看,就算是庙会,也会被讨厌买大人买的香烟吧?” 「いえ、アレはアレで、詐欺だと思うんですが」 “不,那个是那个,我觉得是欺诈。” 高いゲーム機をこれ見よがしに掲げ、客寄せするのに、クジを引いても絶対に当たらないという、子供から搾取する酷い仕組みである。 这是一种为了让孩子们看到高质量的游戏机,为了招揽顾客,就算抽了垃圾也绝对不会碰上的残酷手段。 俺も昔は騙されたものである。 我以前也是被骗的。 『入ってる、って言ったら詐欺だけど、アレはきっと飾ってるだけなんだよ。クジの値段を考えれば、入ってるかどうかは解るでしょ』 “说是进去了,那是骗人的,但那肯定只是在装饰。考虑到垃圾的价格,就知道里面有没有吧” ……あの頃はそんな事も知らない無垢な子供だったのだ。 ……那个时候是连那种事情都不知道的天真的孩子。 「しかし神様、妙に詳しいですね?」 “可是神,你很熟悉吧?” 『神様ですから』 “因为我是神。” 納得の答えである。 这是一个令人信服的回答。