# 306 一時帰還へ (3) 306暂时返回(3) 「敵だ!!」 “我是敌人 響いたトーヤの声に、即座に反応したのはハルカだった。 对回响着的TOYA的声音,立刻做出反应的是Haruka。 「ユキ! 『隔離領域アイソレーション・フィールド』!」 “小雪!”隔离领域隔离领域” 「う、うぇ? あ、『隔離領域アイソレーション・フィールド』」 “嗯,呃?啊,《隔离领域隔离领域隔离领域》 半ば寝ぼけながらではあったが、ユキの魔法はきちんと発動し、ハルカたちのテントを障壁が包み込む。 虽然半睡眼惺忪,但雪的魔法还是很好地发动了,阻挡住了遥他们的帐篷。 その直後、『カッカッ』と何かが当たる音が、テントの中にまで聞こえてきた。 紧接着,帐篷里也听到了“咔”的什么声音。 「出るわよ!」 “我出来了!” 「りょ、了解!」 “好,明白了!” 「「はい(なの)!」」 “是的!” 武器を掴んでテントから飛び出たハルカたちが見たのは、遠くを見据えて、厳しい顔で武器を構えるトーヤの姿。 抓住武器从帐篷里飞出来的Haruka他们看到了注视着远方,用严肃的表情准备武器的Toya。 だが、そんなトーヤも、しばらくすると息をフッと吐いて、身体の力を抜いた。 但是,那样的toya,过了一会儿也吐了一口气,放松了身体的力量。 「大丈夫らしい。反応は無い」 “好像没问题。没有反应” 「そう……というか、なに?」 “是吗……怎么说呢?” 「ほれ、それを見ろ。あとついでに、その壁の向こう側も」 「看,看那个。然后顺便说一下,那堵墙的另一边也是” トーヤが指さした場所にあったのは、地面の上でビチビチと跳ねているフライング・ガー。 火炬指的地方是在地面上啪嗒啪嗒地跳跃的飞行器。 場所的に、先ほどユキが張った障壁にぶつかり、地面に落下したのだろう。 在地方上,可能是刚才碰上了雪树张开的屏障,掉到了地上吧。 「あ! こっちにもいっぱい刺さってるの!」 “啊!这边也刺了很多!” 驚きと喜びが混ざったような声で、壁の後ろに回ったミーティアが言葉を発する。 米蒂亚用惊讶和喜悦混杂在一起的声音,绕到墙壁后面说话。 「うわっ、ホントだ……。二〇匹以上いるよ……」 “哇,是真的……。有二十只以上呢……” それに対し、同様に見に行ったユキの方は、『うげげっ』とでもいうような声である。 与此相对,同样去看的雪的声音是“呱呱”。 「これって、トーヤさんが気付かなかったら、かなり危なかったんじゃ……」 “这个,如果托亚没有注意到的话,是相当危险的……” 「ついでに言えば、ハルカの反応が早かったから、だな。良く、即座に対応できたな?」 “顺便说一下,因为Haruka的反应很快。很好,马上就对应好了吗?” 「えぇ、ちょっと眠りが浅かったから……。ユキもすぐに魔法を使ってくれたしね」 “呃,因为睡眠有点浅……。雪也很快就使用魔法了呢” 「そうか。おかげで、高価なテントも守れたわけだな」 「这样啊。多亏了你,才保住了昂贵的帐篷” 何故眠りが浅かったかなど、訊くまでもないことで、トーヤはそれ以上は言わず、ユキの方へと視線を向けた。 不用问为什么睡眠很浅,托亚没有再说下去,而是把视线转向了由纪。 「お前が作った土壁の存在も、かなり助かったぞ。見ての通り」 “你建造的土墙也帮了我很大的忙。正如所见” 「うん……。風よけのつもりだったけど、予想外の効果だったね」 “嗯……。本来是想防风的,但是效果出乎意料啊” 咄嗟の『隔離領域』によって守られたテントに対し、トーヤのいた場所はその範囲外。 与被瞬间的『隔离区域』保护了的帐篷相对,火炬所在的地方在那个范围外。 いくらトーヤが、事前に飛んで来るのを察知できたとしても、薄暗い中で二〇匹以上のフライング・ガーに対処することは難しかっただろう。 即使能察觉到火炬事先飞过来,在昏暗的环境中也很难对付20只以上的飞行器吧。 「死にはしなかったと思うが、怪我はしてたよなぁ、これが無ければ」 “我觉得我没有死,但是我受伤了,如果没有这个的话。” 「まさか、夜に襲撃があるとはね……。いえ、普通の魔物ならおかしくは無いんだけど」 “没想到晚上会有袭击……。不,如果是普通的魔物就不奇怪了” 「かなり悪質だよね~。昼間の経験があるから、通路や岩棚は安全と思っちゃうもん」 “性质相当恶劣呢。因为有白天的经验,所以觉得通道和岩石架是安全的” 「ええ。油断が無かったとは言わないけど、疲れて休んでいるところで、不意打ちとか……」 “是的。虽然不能说没有疏忽大意,但是累了休息的时候,突然打过来……” 壁を上り下りしなければ、空からの襲撃は無いと思わせておいて、夜になったら飛んで来る。 如果不爬下墙壁,让人觉得不会有来自天空的袭击,到了晚上就会飞来。 しかも、多少は羽ばたき音がするアローヘッド・イーグルに比べ、一切羽ばたかないフライング・ガーは、僅かな風切り音がする以外、ほぼ無音。 而且,与多少有点振翅声的Arroheade Eagle相比,完全没有翅膀的飞行·gar,除了有轻微的切风音之外,几乎没有声音。 夜に発見するのは、困難を極める。 晚上发现的话,是极其困难的。 「……こうなったら、しっかりと光を浮かべておいた方が良いかしら?」 “……这样的话,好好地让光浮起来比较好吧?” 「明るかったら、キラキラ光るの!」 “亮光的话,会闪闪发光的!” テントから飛び出した時、素早くハルカが発動した『光ライト』の魔法。 从帐篷里飞出来的时候,Haruka迅速发动了“光之光”的魔法。 その光を、ミーティアが拾ったフライング・ガーの魚体で反射させる。 米蒂亚捡到的飞行器的鱼身反射了这道光。 凄く目立つわけでは無いが、青魚の事を“光り物”を言うように、それなりにキラリと光り、発見する助けになる事は間違いないだろう。 虽然并不是特别显眼,但是就像把青鱼说成是“发光物”一样,一定会成为闪闪发光、发现的帮助吧。 「そうね。滝の方向、少し離れた場所に『光ライト』を浮かべておきましょう。幸い、飛んで来る方向は固定されているようだし」 “是啊。在瀑布的方向稍微远一点的地方放上“光灯”吧。幸好飞来的方向好像是固定的” 「これで逆方向から飛んできたら、最悪だよな」 “这样从反方向飞过来的话,最糟糕了。” やや茶化すように言ったトーヤに、ハルカが顔をしかめる。 面对说得稍微有些滑稽的TOYA,Haruka皱起了眉头。 「止めて。本当になりそうだから」 “停下来。因为真的是这样” 「いくら何でも、それは無いよ~。滝の上から飛んできた、ならまだ納得できるけど、反対側って空だよ? 突然、空中に生まれ落ちでもしない限り――」 “不管怎么说,那是不可能的。从瀑布上飞过来的话还可以接受,但是相反的一侧是天空哦?只要不突然从空中掉下来——” あはは、と笑い、トーヤの言葉を否定したユキだったが、途中で沈黙して考え込んでしまう。 啊哈哈,笑着否定了TOYA的话的雪,中途沉默沉思起来。 「ダンジョン、なんだよね、ここ」 “地牢,这是什么?” 「そこまで理不尽じゃないでしょ。そんな事言ったら、今突然、頭上にダールズ・ベアーが出現する恐怖に怯えないといけないじゃない」 “没有那么不讲理吧。如果说了那样的话,现在突然,必须要害怕头上出现了黑熊的恐怖” 「そんな事があったら、圧死するな、オレたち」 “如果有那样的事,我们就不要压死。” 一般的なダールズ・ベアーの体重でも七トンオーバー。 一般的戴尔兹·贝勒的体重也超过了七吨。 トーヤたちのレベルが上がっていると言っても、そんな重量が、唐突に頭上から降ってくれば、支えられるはずもない。 虽说Toya他们的水平提高了,但是如果突然从头顶上降下来的话,也不会被支撑。 「ま、万が一、逆から飛んできても、土壁を背にしておけば大丈夫でしょ。トーヤ、良いタイミングだし、見張りを交代するわ。明日も大変だから、寝て」 “嘛,万一从反方向飞来的话,背着土墙就没问题了吧。火炬,时机很好,我会换岗的。明天也很辛苦,睡吧” 「そうか? じゃあ頼む」 “是吗?那就拜托了” 「えぇ、任せて。ユキたちもね」 「啊,交给我吧。小雪他们也是啊」 「ミーも――」 “我也是——” 「ミーは寝なさい。お姉ちゃんに任せて」 “我睡了。交给姐姐吧」 パッと手を挙げたミーティアに、メアリがその手を下ろさせながらテントへと背中を押す。 玛丽一边让举起手的米蒂亚把手放下来,一边把背推到帐篷里。 「でも……」 “但是……” 「ミーティア、明日以降も見張りは必要になるわ。だから、今日は寝なさい」 “米蒂亚,明天以后也需要监视。所以,今天就睡吧” 「解ったの……」 “我明白了……” ハルカに諭され、ミーティアは耳を少ししょんぼりさせながら頷いた。 在Haruka的教诲下,Metia的耳朵稍微有些无精打采地点了点头。 「うん。それじゃ、もう寝て。特にユキは魔力の回復、しないといけないんだから。さっきのでまた使ったでしょ?」 “嗯。那就睡吧。特别是雪,魔力的恢复是必须的。刚才不是又用了吗?” 「なんだよねー。それじゃ、ハルカとメアリ、あとはよろしく~」 “什么啊。那么,Haruka和玛丽,还有请多关照~ そう言い置いてテントの中へ戻っていくユキたちを見送り、ハルカたちは焚き火の横に腰を下ろすと、その中に薪を追加したのだった。 春香等人目送着说完后回到帐篷里的雪,坐在篝火旁,在里面添加了柴火。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 翌日。 第二天。 ハルカたちは平穏な朝を迎えていた。 Haruka他们迎来了平静的早晨。 「結構真面目に警戒してたのに、何も無かったわね」 “明明很认真地戒备着,却什么都没有。” 「良いじゃないですか、ハルカさん。安全だったんですから」 “不是挺好的吗,Haruka。因为很安全” 若干不満そうなハルカに、メアリは苦笑を浮かべるが、悪戯っぽく笑ったハルカの次の台詞に、言葉を詰まらせる。 面对多少有些不满的春香,玛丽露出苦笑,但在恶作剧般笑着的春香的下一句台词中,她却哽咽着。 「でも、メアリは少し残念じゃないの? お魚の追加、無いわけだし?」 “但是,玛丽不是有点遗憾吗?又没有追加鱼?” 「うっ! た、確かにフライング・ガーは美味しかったですけど!」 “唔!确实,油炸食品很好吃!” 少し頬を染めるメアリだったが、その味を思い出したのか、少し沈黙して、チラチラとハルカの顔を窺いながら、遠慮がちに口を開く。 玛丽脸上稍微染上了一点颜色,可能是想起了那种味道,她稍微沉默了一下,一边看着春树的脸,一边客气地开口。 「……朝食もあれにしませんか?」 “……早饭也要那个吗?” 「ぷっ。え、えぇ、別に構わないわよ。焼きましょうか?」 “噗。嗯,呃,没关系的。要烤吗?” 「はい!」 “是的!” 思わず噴き出してそう応えたハルカに、メアリは嬉しそうに頷く。 面对忍不住笑了出来的遥,玛丽很开心地点了点头。 そしてハルカたちが魚を焼き始めてしばらく。 然后Haruka他们开始烤鱼不久。 その匂いに誘われたのか、最初に顔を出したのはトーヤ。 大概是被那种味道吸引了吧,最先露面的是TOYA。 その後にすぐに続いたのがミーティアで、ユキが出てきたのはその数分後。 之后紧接着的是米蒂亚,雪出现在几分钟后。 少々寝足りないのか、あくびをしながら起き出してくる。 可能是睡眠不足,一边打哈欠一边起床。 「おはよぅ~」 “早上好~” 「おはよう。ユキ、魔力は?」 “早上好。雪,魔力是?” 「ん~、何とか?」 “嗯~有什么办法吗?” 腕組みをしたユキは、自分の魔力を測るように首を捻りながら、そう答えた。 抱着胳膊的雪,像是在测量自己的魔力一样歪着头,这样回答。 「そう、良かったわ。ユキには頑張ってもらわないといけないんだから」 “是的,太好了。因为你必须要努力” 「あぁ、やっぱりあたしが頑張る事になるんだ?」 “啊,果然我会努力的?” 「昨夜の事があるからね。『隔離領域アイソレーション・フィールド』で背中を守ってないと、不安じゃない」 “因为有昨晚的事。”如果不在隔离领域隔离领域保护自己的后背的话,就不会感到不安” 「だよねー。そんな気がしてた」 “是啊。我有这种感觉” 少し肩を落としつつも、ユキは納得したように頷く。 虽然稍微垂下了肩膀,雪还是像理解了似的点点头。 上から下に降りる場合、ロープを使って一気に降りる事もできるが、壁を登ろうと思えば、当然その何倍も時間が掛かる。 从上到下的时候,可以用绳子一口气下来,但是要想爬到墙上,当然要花好几倍的时间。 特に今回は、昨夜の襲撃に加えて、岩壁の崩壊も経験しているのだ。 特别是这次,除了昨晚的袭击,还经历了岩壁的崩溃。 場所の選定にも慎重を期さざるを得ない。 选定场所也不得不慎重。 そんな状況でのファーストアタックが誰かと言えば、ユキ以外にはいないだろう。 在这种情况下,要说谁是第一个进攻的话,除了雪以外没有其他人了吧。 ユキが登り切ってしまえば、あとは縄梯子を使って素早く登る事もできるのだから。 如果雪已经爬完了,之后就可以用绳梯快速爬上去了。 「ユキお姉ちゃん! 早く、早く!」 “小雪姐姐!快点,快点!” 「ご飯、できてますよ」 “饭做好了。” 「はいはい、今行くねー」 “好的好的,我现在就去。” 待ちきれない様子のミーティアたちに苦笑しつつ、ユキは焚き火の側に腰を下ろした。 面对迫不及待的美蒂亚们苦笑着,小雪坐在篝火旁。 朝食後、警戒しつつ上へのアタックを開始したユキだったが、幸いな事にフライング・ガーやアローヘッド・イーグルが攻撃を仕掛けてくる事は無かった。 早饭后,yuki一边警戒一边开始了向上的攻击,不过,幸运的是没有飞翔·ger和arout·鹰开始攻击。 だからといって、昨夜の事を考えれば、『隔離領域』を使わず登るというのも危険性が高い。 尽管如此,考虑到昨晚的事情,不使用“隔离区域”而攀登也很危险。 慎重に足場を確保しつつ一つ上の岩棚へと至れば、その時点ですでにユキの魔力はほぼ枯渇。 慎重地确保脚手架的同时到达上面的岩架的话,那时雪的魔力已经几乎枯竭了。 休息を挟まずに先に進む事は難しかった。 不休息地往前走很难。 半日ほど休めば魔力も回復するが、昼夜問わずに行動できるはずもなく、安全性を考えれば一日に登れるのは二段ほど。 休息半天左右魔力就会恢复,但不可能不分昼夜地行动,考虑到安全性,一天就能爬上两级左右。 ハルカたちが二一層を脱出するまでには更に二度の野営を挟む事になる。 在Haruka他们逃出两层之前还要再插两次露营。 その間、夜の襲撃については続いていたが、魔力の余っているハルカが土壁を作っておく事で対処。夜の間に飛んできたフライング・ガーは、翌朝ミーティアによって、『お魚♪ お魚♪』と回収されるだけである。 在这期间,虽然关于夜晚的袭击仍在继续,但由于魔力过剩的Haruka预先筑起了土墙而采取了应对措施。晚上飞来的飞行器,第二天早上被mitia用“鱼♪鱼♪”回收。 そして三日目、ついにハルカたちは二〇層へと続く階段へと辿り着いた。 然后第三天,Haruka他们终于到达了通往20层的楼梯。 「何とか、ここまで戻って来られたな」 “总算回到这里了。” 「えぇ、なんとかね。ロック・スパイダーが復活していたのが、地味に面倒だったわね」 “嗯,怎么说呢。摇滚蜘蛛复活了,太麻烦了” この一年で、ハルカたちも【索敵】スキルを覚え、トーヤの【索敵】はレベル3にまで上がっていたが、やはりナオに比べると低い。 在这一年里,Haruka他们也学会了【索敌】技能,Toya的【索敌】虽然上升到了等级3,但还是比Nao低。 身を隠しているロック・スパイダーを発見する事はできるものの、やはり気付くのは直前になってしまい、驚かされる事も多かったのだ。 虽然可以发现隐藏着身体的摇滚蜘蛛,但还是在意识到之前,被吓到的事情也很多。 「あたしたちも、少しは鍛えるべきかなぁ?」 “我们也应该稍微锻炼一下吗?” 「ユキはコピーして覚えたのよね? 今は?」 “小雪是复印后记住的吧?现在呢?” 「……レベル2」 “……等级2” 「高くないけど、サボってるとも言い難い、微妙なレベルね」 “虽然不贵,但很难说是偷懒了,真是微妙的水平啊。” レベル1までであれば、【スキルコピー】で比較的容易に覚えられるユキではあるが、それ以上に上げようと思えば、それなりに努力が必要なのは言うまでも無い。 如果是等级1的话,用【技能复制】比较容易记住的雪,但是如果想提高到那个以上的话,当然需要相应的努力。 ナオやトーヤに任せておけば安心な状況で、一応でもレベルが上がっているのだから、決して怠けていたとは言えないだろう。 只要交给娜奥和托亚就可以放心了,但水平总算提高了,所以绝对不能说是偷懒了吧。 「そんな事言うけど、ハルカはどうなの?」 “我这么说,你觉得Haruka怎么样?” 「私? 私はレベル1」 “我?我是等级1” 「ハルカの方が低いじゃん!」 “Haruka比较矮嘛!” 「コピーの有る無し、解るわよね? 第一、あんまり鍛えたら、ナオの出番が無くなるし? 配慮よ、配慮」 “有没有复印件,你知道吧?第一,如果太锻炼的话,就没有NAO的出场机会了?关怀啊,关怀啊” 「むぅ……」 “呜呜……” しれっと言うハルカに、ユキは唸るのみ。 对口若悬河的遥,雪只沉吟。 実際の所、動物的感覚のあるトーヤやコピーが可能なユキに比べ、ハルカが【索敵】スキルを得る事は難しい。 实际上,与有动物感觉的火炬和可以复制的雪相比,Haruka很难获得【索敌】技能。 難しいのだが、現状ではナツキも【索敵 Lv.1】を持っているので、真面目に冒険者をしていれば、それなりに得られるスキルではある。 虽然很难,但现状是夏树也有【索敌LV.1】,如果认真地做冒险者的话,就可以获得相应的技能。 「あの……以前から少し気になってたんですが、レベルとかって、何ですか?」 “那个……以前就有点在意,水平是什么?” 「えっと……」 “呃……” メアリからそう訊ねられたハルカは、トーヤとユキに視線を向け、彼らが頷くのを確認して口を開いた。 被玛丽这样问到的Haruka,把视线转向了toya和yuki,确认了他们点头后开口了。 「私たちって、アドヴァストリス様の加護のおかげで、自分の持っている技術の巧拙が数値として判るのよ」 “我们啊,多亏了阿德瓦斯特里斯先生的保佑,才知道自己所拥有的技术的巧拙是数值。” ハルカの言葉に、メアリとミーティアは揃って首をかしげる。 面对Haruka的话,玛丽和米蒂亚都歪着头。 「それって……頑張って剣の練習をしたら、レベル1がレベル2になった、と判るって事ですか?」 “那是……努力练习剑的话,就能知道等级1是等级2了吗?” 「まぁ、そういう事ね」 “嘛,就是这么回事。” 実際にはそこまで単純な物では無く、自分の持っている能力すべてを把握できるというメリットもあるわけだが、ハルカは概ね間違っていないと頷いた。 实际上并不是那么简单的东西,也有能掌握自己所有能力的优点,但是Haruka大致上没有错。 だが、ミーティアたちにとっては、それだけでも十分に驚くに値する事だったようだ。 但是,对于米蒂亚他们来说,仅仅是这样就足够值得吃惊了。 「それって、とっても便利なの!」 “那个非常方便!” 「わ、私たちも頑張ってお祈りしたら、加護を頂けるでしょうか!?」 “哇,如果我们也努力祈祷的话,能得到庇护吗?” 目を輝かせる二人に、ユキは視線を逸らして言葉を濁す。 雪把视线转移到目光闪烁的二人身上,含糊其辞。 「あー、それはどうかなぁ? そのへんは、神様の御心次第、かも?」 “啊,那个怎么样?这一点也许要看神的心意了?” 「そ、そうですよね。不純な気持ちがあったら、加護なんてもらえませんよね! 真摯にお祈りしてみます!」 “是的,是这样的吧。如果有不纯的心情的话,是不能得到庇护的吧!我会认真祈祷的!” あの神様的に、真摯かどうかは関係ないんじゃ、などと思ったユキではあったが、そんな事を言えるはずも無く、曖昧に頷くのみ。 对于那个神来说,与是否真挚无关的雪,却不可能说出那样的话,只是暧昧地点头。 「まぁ、今はそれより、早く戻ろうぜ? しっかり準備して、ナオたちを助けに行かないとな?」 “嘛,现在比起那个,早点回去吧?要好好准备,去帮助娜奥他们吗?” 「あ、そうですよね。すみません、そんな事、気にしている場合じゃなかったです」 “啊,是啊。对不起,我不是在意那种事的时候” しょんぼりと少し顔を伏せたメアリの頭を、ハルカが微笑みながら撫でた。 春香微笑着抚摸着脸上无精打采的玛丽的头。 「いいえ、気になるのは当然だと思うから。これからも気になった事があれば、気軽に聞いて良いからね?」 “不,我觉得在意是理所当然的。今后如果有在意的事情的话,可以随便问吧?” 「はい、解りました」 “好的,我明白了。” その立場からか、遠慮がちなところがあるメアリと、あまり遠慮していないようでやはり空気は読むミーティア。 也许是站在这种立场上吧,有着很客气的地方的玛丽,似乎不太客气,但还是会察言观色的米蒂亚。 そんな二人が、素直に疑問を口に出すようになったのは良い変化かも、とハルカたちは頷き合った。 那样的二人,变得坦率地说出疑问说不定是好的变化,Haruka们互相点头。 「それじゃ、20層に戻るか」 “那么,我们回到20层吧。” 「えぇ、そうね」 “啊,是啊。” トーヤを先頭に、五人は階段を上り始める。 以火炬为首,五个人开始上楼梯。 その最後を歩くハルカは、階段に足を掛けたところで一度振り返り、崖の下に目を向ける。 走在最后一步的Haruka,在登上楼梯的时候回头看了一次,目光转向了悬崖下。 そこにあるのは、霧によって閉ざされ、底すら判らない深い谷。 在那里的是被雾封住,连底都看不清的深谷。 「ナオ、ナツキ、急いで戻ってくるからね……」 “娜奥、夏琪,我会尽快回来的……” ハルカはそう呟くと、後ろ髪を引かれる思いを振り切るように階段を駆け上がった。 Haruka这样说着,就好像甩开恋慕的头发似的跑上了楼梯。