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231 ミルクを使って

231使用牛奶

「わぁ、お魚ですか! いつもありがとうございます」

“哇,是鱼吗!谢谢您一直以来的关照”

魚釣りに行った後の恒例として、いつもの様にアエラさんのお店にお裾分けを持っていくと、アエラさんは可愛い笑顔で迎えてくれた。

作为去钓鱼后的惯例,像往常一样把分食带到阿伊拉的店里,阿伊拉用可爱的笑容迎接了我。

同じエルフでハルカよりも年上のはずなのだが、アエラさんってハルカより幼く見えるんだよなぁ。身長が低いせいだろうか?

同样是精灵,应该比Haruka年长,但是Aera看起来比Haruka还年幼。是因为个子矮吗?

エルフだけに間違いなく美形で、その外見は美幼女と美少女の中間って感じ。俺が暇だったら、確実に毎日この店に通っているところである。

确实是妖精的美型,外表是美幼女和美少女的中间。如果我有空的话,确实每天都去这家店。

「いつもすみませんね。先日もストライク・オックスのミルクをもらったばかりなのに」

“一直以来都很抱歉。前几天也刚收到了好球牛乳”

恐縮したような表情を浮かべるのは、この店でウェイトレスをしているルーチェさん。

浮现出惶恐表情的是在这家店做服务生的罗切。

料理はノータッチらしいが、給仕としてはとても有能らしい。

菜好像没有接触,但作为服务员好像很有能力。

「あ、そうだ! あれでアイスクリームを作ったんです。せっかくですから食べていってください!!」

“啊,对了!我用那个做了冰淇淋。难得来一次,请去吃吧!”

「え、あの!」

“啊,那个!”

ハルカの呼び止める声にも耳を貸さず、パタパタと厨房へと入っていくアエラさん。

阿伊拉不听Haruka叫住的声音,啪嗒啪嗒地走进厨房。

そんなアエラさんを、ルーチェさんは苦笑を浮かべて見送り、俺たちに向き直った。

鲁切苦笑着目送着这样的阿伊拉,然后转身向我们。

「なかなか良くできていますから、食べて感想を伝えてやってください。アエラも自信作みたいですから」

“做得很好,吃了之后请告诉他感想。阿伊拉好像也是自信之作”

アイスクリームの作り方に関しては、以前訪れたときにハルカたちが話題にしていたのだが、ハルカのように『冷凍フリージング』の魔法が使えなければ冷やすことができないため、アエラさんが作るのは、簡単ではないという結論になっていた。

关于冰淇淋的制作方法,以前访问的时候Haruka等人曾引起热议,但如果不能像Haruka那样使用“冷冻冷冻冷冻冷冻”的魔法的话,就无法冷却,所以得出结论,Aera制作的话并不简单。

このお店には巨大な冷蔵庫こそあるが、あれに冷凍機能は付いていなかったはずなのだが……。

这家店虽然有巨大的冰箱,但是应该没有冷冻功能……。

「どうやって作ったんですか? 新しい魔道具でも購入されましたか?」

“是怎么做的?也买了新的魔道道具吗?”

「えーっと、それは――」

“嗯,那是——”

「持ってきました! 以前頂いたヤストンの実も使ってますよ!」

“拿来了!以前收到的椰子也在用哦!”

ヤストンとは、うちの庭に生っていた酸味の強い柑橘のことである。

“ヤストン”是指在我们院子里生长的酸味很强的柑橘。

うちでは柚子の代わりに使っていたのだが、使い切れないほどの量が収穫できたので、何かに使えるかとアエラさんにお裾分けしていたのだ。

虽然在家里是代替柚子来使用的,但是因为收获了不能用完的量,所以就把它分给了阿伊拉小姐。

柑橘の名前が判明したのはその時。

柑橘的名字是在那个时候被查明的。

大した手入れをしなくても、大量に採れるため、比較的手に入りやすい酸味料として使われているらしい。

即使不怎么保养,也能大量摄取,所以作为比较容易入手的酸味料被使用。

アエラさんはそれを、今回のアイスクリームに利用したようだ。

阿埃拉好像把那个用在了这次的冰淇淋上。

「さぁさぁ、食べてみてください」

“那么,请尝尝吧。”

器に盛ってずいずいと勧めてくるアエラさんから1つ受け取り、スプーンで一口。

从盛在容器里的Aera桑那里收到一个,用勺子吃一口。

ほどよい柔らかさのアイスは口に入れた途端にスッと溶け、僅かな酸味と甘みを感じさせて、柑橘の爽やかな香りが鼻に抜ける。

适可而止的软冰淇淋入口即化,让人感到些许酸味和甜味,柑橘的清爽香味扑鼻而来。

ハルカたちが作ったアイスクリームとはまた違う物だが、これもまた美味しい。

虽然和Haruka他们做的冰淇淋不一样,但是这个也很好吃。

「おぉ、美味しい。甘酸っぱい感じが良いな」

“哇,很好吃。酸甜的感觉很好”

「うん、ヤストンの風味が良いわね」

“嗯,松子的味道很好呢。”

「さらって、溶けるの!」

“撒开,融化!”

「本当ですか! ありがとうございます」

“真的吗!谢谢”

全員からの賞賛を受け、アエラさんは嬉しそうに頬を緩ませる。

受到全体人员的称赞,阿伊拉很高兴地松了口气。

ハルカたちが黒糖を使って作った物に比べると、甘さにもしつこさが無いし、どうやっているかは解らないが、これ、結構工夫してるんじゃないだろうか?

比起Haruka他们用黑糖做的东西,甜味也没有黏糊糊的味道,虽然不知道是怎么做的,但是这个是不是花了很多心思呢?

「でもこれ、アイスクリームと言うより、シャーベットに近いわね?」

“但是这个与其说是冰淇淋,不如说更接近果子露冰淇淋吧?”

「ですね。アエラさん、ミルクはそのまま使わなかったんですか?」

“是啊。阿伊拉,牛奶没有直接使用吗?”

「はい。そのままでも美味しかったんですが、少し重い気がして。脂肪分を少し取り分けて、さっぱりした感じにしました」

“是的。就那样也很好吃,但是感觉有点重。我把脂肪分了一点,感觉很清爽”

ストライク・オックスのミルクは何の加工もしていないので、撹拌するだけで脂肪分が分離してバターが作れる。

好球·牛克斯的牛奶因为什么加工也没做,只是搅拌脂肪份儿分离能制作黄油。

このバターがまた美味いのだが、アエラさんは今回、それを利用して、脂肪分を減らしてからアイスクリームを作ったらしい。

这个黄油又好吃,不过,阿埃拉先生这次,好象利用那个,减少脂肪量之后制作了冰淇淋。

「アイスクリームとは少し違いますが、暑い時期だと逆にこちらの方が受けるかもしれませんね」

“虽然和冰淇淋有点不一样,但是天气热的时候反而可能是这边比较受欢迎。”

「うん。あたしたちが作ったのは、冬場に炬燵こたつに入って食べるのに向いてる感じだね」

“嗯。我们做的是适合冬天进被炉里吃的感觉”

「でも、どうやって作ったの? アエラさんって、氷系の魔法、使えないって言ってたわよね? あの時」

“但是,怎么做的?阿埃拉说过不能使用冰系魔法吧?那时候”

あの時とは、アイスクリームの作り方を話題にしていたときのことだろう。

那个时候,大概是在讨论冰淇淋的制作方法的时候吧。

牛乳のお裾分けに来た時のことだから、2ヶ月ほど前か?

因为是来分送牛奶的时候,大概两个月前吧?

不思議そうに訊ねたハルカに、アエラさんは頷きつつ、答えた。

阿埃拉一边点头一边回答了看起来很不可思议的遥。

「覚えました!」

“我记住了!”

「「覚えたの!?」」

“我记住了,我的愿望是……”

あっさりと言ったアエラさんに、ハルカとユキの言葉がハモる。

对坦率地说了的Aera先生,Haruka和yuki的言词hamo。

「はい。アイスクリーム、作りたかったですから!」

“是的。因为我想做冰淇淋!”

確か、アエラさんは水魔法が使えたはずだし、エルフなので不可能では無いのだろうが……さすがである。

确实,阿埃拉应该使用了水魔法,因为是精灵所以也不是不可能……不愧是。

俺たちのように戦うのが仕事であれば、訓練する時間も取るのが当然だが、アエラさんの場合、本業は食堂。朝の仕込みも早いし、予約があれば夜も遅くまで仕事がある。

如果像我们这样战斗是工作的话,当然要花时间训练,但如果是阿伊拉的话,本职工作是食堂。早上的准备也很早,如果有预约的话晚上也要工作到很晚。

最近は、ほぼ予約が詰まっているという話だから、魔法の練習をする時間はなかなか取れないだろうに……。

最近几乎预约都满了,所以练习魔法的时间很难抽出……。

「あ、でも、私にできるのは食材を凍らせるぐらいですよ? 『冷凍フリージング』がやっとです。攻撃に使えるような『氷球アイス・スフィア』は無理です」

“啊,但是,我能做的就是冷冻食材吧?”终于到了冷冻冷冻期了。能用于攻击的“冰球冰球”是不可能的”

俺たちから感心したような、驚いたような視線を向けられたアエラさんは、パタパタと手を振りつつそう言って謙遜したが、ルーチェさんはそんなアエラさんに少し呆れたような表情を向ける。

阿伊拉先生被我们所佩服,惊讶地目光投向他,一边啪嗒啪嗒地挥手一边谦虚,而卢采先生却对阿伊拉先生露出有些惊讶的表情。

「それでも人間の私からしたら凄いんですけどねー。料理に関することだと、アエラ、凄い集中するから……」

“即便如此,作为人类的我来说也很厉害呢。关于料理,阿伊拉会非常集中的……”

「い、良いじゃないですか。ルーチェだって、アイスクリーム、好きでしょ?」

“不,不是挺好的吗?”。鲁切你也喜欢冰淇淋吧?”

「うん、暑いときに食べるのは最高だね。でも、寝不足になるほど熱中するのはどうかと思う」

“嗯,热的时候吃是最好的。但是,我觉得热中到睡眠不足的程度怎么样?”

「うっ! しっ、仕方ないの! 新しい料理だったんだから!!」

“唔!嘘,没办法!因为是新的料理!”

ルーチェさん曰く、どうもハルカたちからアイスクリームの話を聞いて以降、寝る間も惜しんで魔法の訓練とアイスのレシピ作りなどに取り組んでいたらしい。

鲁切先生说,自从听了Haruka他们说的冰淇淋之后,好像在废寝忘食的进行魔法的训练和冰淇淋的食谱制作。

それの集大成がこれで、その途中にはまぁ、それなりの数の失敗作があったようだ。

这个集大成就是这样,在那途中,也有相应数量的失败作品。

完成形を知っているハルカたちと、ちょっと話を訊いただけのアエラさん。苦労するのは当然だろう。

只和知道完成形态的Haruka他们说了几句话的阿伊拉。辛苦是理所当然的吧。

「これ、お店で出してるの?」

“这个是在店里卖的吗?”

「いえ、牛乳の仕入れに問題がありますから。それに、完成したのは最近なので……」

“不,牛奶的采购有问题。而且,因为是最近才完成的……”

「ちょっと時期を逃したのよねー。暑い時期はそろそろ終わりだし」

“有点错过了时间呢。炎热的时期就要结束了”

ヤストンはともかく、普通に仕入れるとストライク・オックスのミルクが高すぎるため、極一部の常連にサービスで出す以外は、すべて2人で消費していたらしい。

先不说牛顿,普通采购的话,好球・牛克斯的牛奶太贵了,除了给极少数的常客提供服务之外,好像都是两个人一起消费的。

「ストライク・オックスのミルクは卸しても良いが――」

“好球牛乳可以批发——”

「ホントですか! ナオさん!」

“真的吗!娜奥!”

「あぁ、うん。卸すのは構わないんだが、値段はギルドへの卸値ぐらいだぞ? 売れるような値段になるか?」

“啊,嗯。批发倒是没关系,但是价格大概是行会的批发价吧?能卖出去吗?”

俺の台詞をやや喰い気味に迫ってくるアエラさんを押し返しつつ、俺は釘を刺す。

我一边把稍微有点吞食我台词的Aera先生推回去,一边用钉子刺我。

気持ち的には安くしてあげたい気はするのだが、俺たちも一応仕事だし、俺の一存で決められるようなことでは無い。

虽然从心情上来说想便宜点,但是我们也是工作,不是我个人能决定的事情。

「えっと……いかほど?」

“呃……怎么回事?”

「この瓶――あ、瓶の価格無しの中身だけで、金貨10枚」

“这个瓶子——啊,只有没有瓶子价格的里面,10枚金币。”

そう言ってギルドに卸すときに使う瓶を見せると、アエラさんは悔しそうに唸る。

说着给行会批发时使用的瓶子一看,阿埃拉就悔恨地呻吟着。

「くぅっ、高いです! でも納得です。以前手に入れた物よりもずっと美味しかったですから」

“嗯,很贵!但是我理解。比以前拿到的东西好吃得多”

「あ、それは私も思った。臭いとか、全然気にならないんだもん。普通、ちょっと香料で誤魔化したりするのに」

“啊,那我也想过。臭什么的完全不在意。一般情况下,会用香料来欺骗别人”

アエラさんとルーチェさん、以前2人が勤めていたレストランは高級レストランだけあって、ストライク・オックスのミルクも仕入れていたらしい。

阿埃拉和鲁切,以前两个人工作的餐厅只有高级餐厅,而且还进了强袭牛乳。

だが、さすがにガラス瓶に直接搾乳、マジックバッグで産地直送、まではできなかったようで、普通の冒険者が販売する物でしかなかったようだ。

但是,果然还是不能直接挤到玻璃瓶里,用魔术袋直接送到产地,只能是普通的冒险者贩卖的东西。

「提供したい! 提供したいけど……」

“想提供!我想提供……”

アエラさんはそう言いながら、チラリとルーチェさんを見る。

阿埃拉一边这样说,一边看卢采。

ルーチェさんは少し考えるように、口元に手を当てて、上を見る。

正如鲁切先生稍微思考的那样,把手放在嘴边,向上看。

「その値段だと……アイスクリーム1人分、金貨1枚ぐらいになるね」

“这个价格的话……一人份的冰淇淋,一枚金币左右。”

「ぐっ……さすがにそれは、うちのお店の価格帯では……」

“唔……这在我们店的价格范围内……”

会計関係はルーチェさんの担当なのか、その言葉にアエラさんが悔しそうに呻く。

会计工作是由卢采负责的吗?听到这句话,阿伊拉懊恼地呻吟着。

周辺のお店に比べると、高価格帯のお菓子などを提供しているこのお店ではあるが、一応は少しだけ裕福な一般庶民向けのお店なのだ。

与周边的店相比,这家店提供高价格的点心等,但基本上是面向富裕的普通平民的店。

いくら何でもアイスクリーム1つで金貨1枚は出せないだろう。

不管怎么说,一个冰淇淋是拿不出一枚金币的吧。

「うぅ、それはとても食べられないです……」

“嗯,那个怎么也吃不下……”

メアリがスプーンをくわえ、カラッポになった器を悲しそうに見る。

玛丽衔着汤匙,悲伤地看着空荡荡的器皿。

「あ、そうだ! ハルカお姉ちゃん、作ってほしいの!」

“啊,对了!春佳姐姐,我想让你做!”

「え? さすがにアエラさんと同レベルの物は作れないわよ? 作り方も解らないし」

“啊?果然还是做不出和阿伊拉一样水平的东西啊?也不知道怎么做”

「あ、よろしければレシピはお教えしますよ? どうせ、自分たちで楽しむだけですし……」

“啊,如果可以的话,我会告诉你食谱的?反正只是自己享受而已…”

少し残念そうなのは、せっかくのアイスクリームを販売できないからだろうか。

有点遗憾的是,难得的冰淇淋不能卖了吧。

だが、たまの贅沢にしても金貨1枚は高すぎる。かなり稼いでいる俺たちでも、アイスクリームに金貨1枚は出せないし。

但是,即使偶尔奢侈一点,一枚金币也太贵了。就算是赚了很多钱的我们,也不能在冰淇淋上拿出一枚金币。

――まぁ、俺たちの場合は、食べたければ自分たちで作れるという事もあるかもしれないが。

——嘛,我们的话,如果想吃的话,可能会自己做。

「良いんですか? ……う~ん、どう思う?」

“可以吗……嗯,你觉得怎么样?”

ハルカが少し考えて、相談するように俺たちの方に顔を向けた。

小遥想了想,好像商量似的把脸转向了我们。

「別に良いんじゃね? どうせ余るし」

“没什么关系吧?反正还有剩余”

「ですね。アエラさんにはお世話になってますから」

“是啊。我一直受阿埃拉先生的照顾”

「うん。アイス以外のレシピももらってるし」

“嗯。还收到了冰淇淋以外的食谱”

もちろん俺も反対する理由は無いので、すぐに頷いておく。

当然我也没有反对的理由,所以马上点头。

「うん。アエラさん、時々で良ければ、安く卸しましょうか? 1本あたり金貨1枚ぐらいで。但し、余った分になるし、不定期だと思うけど」

“嗯。阿伊拉先生,如果偶尔好的话,可以便宜点批发吗?一个金币一个左右。但是,剩下的也就不一定了”

この町のギルドで買い取って貰えるのが月に100本。

每个月在这个城市的行会上都能买到100支。

これなら30頭ほども搾れば十分で、ダンジョンの行き帰りを考えなければ、1日も掛からない。

这样的话,榨30头左右就足够了,如果不考虑地牢的来回路线的话,一天也不用花。

そこから追加で搾った分を、仮に金貨1枚で売ったとしても、ストライク・オックス1頭から搾るのに必要な時間は30分ほど。

从那里追加榨取的部分,就算只卖一枚金币,从一头强袭牛克斯榨取也需要30分钟左右。

いや、メアリたちの人手が増えた今となっては、もっと短いか。

不,现在玛丽们的人手增加了,是不是更短了。

探して歩く時間なども含めても、1時間もあれば、1頭から2頭程度は搾れる。

包括寻找走路的时间在内,如果有1个小时的话,1头到2头左右就可以挤下来。

つまり、牛乳瓶5本程度は見込めるわけで、金貨5枚であれば、時給としては悪くない。

也就是说,估计有5瓶牛奶,5枚金币的话,时薪也不错。

「えっ!? 良いんですか? マジックバッグがあれば、保存には問題ないですよね?」

“啊,我的直觉?”!?可以吗?如果有魔术包的话,保存起来没问题吧?”

アエラさんが驚いたように俺たちの顔を見回すが、俺たちは問題ないと頷く。

阿埃拉惊讶地看着我们的脸,但我们点头说没有问题。

「ま、俺たちがダンジョンに行く気になったときだから、そのへんの不確実さも考慮して、だな」

“嘛,因为是我们想去地下城的时候,所以也要考虑到这方面的不确定。”

涼しくなれば避暑のダンジョンに入る必然性は無くなるのだが、食べ頃になった果実を回収するという必要性はある。

如果天气变凉的话,进入避暑地牢的必然性就会消失,但是有必要回收适口的果实。

その際に一緒に搾乳するのであれば、あまり手間も掛からない。

如果当时一起挤牛奶的话,就不太费工夫了。

仮に2ヶ月に1度、収穫に行くとしても、冒険者ギルドに卸せる以上の量が取れることは確実なのだから。

就算两个月去收获一次,也确实能取得比冒险者行会批发更多的量。

「ありがとうございます! それなら――」

“谢谢!那样的话——”

「1人分、大銀貨1~2枚にできるかな? 売れる値段だね」

“1人份,能做成1到2枚大银币吗?真是畅销的价格啊”

それでも結構なお値段だが、甘味の値段などを考えれば、妥当ではある。

尽管如此价格还是不错,但考虑到甜味的价格等,还是妥当的。

真面目に働いている人なら、月に1、2度ぐらいなら食べられる値段だろう。

如果是认真工作的人,一个月大概能吃一两次的价格吧。

「あぅ、ミーのお小遣いじゃ……」

“啊,这是我的零花钱……”

まぁ、子供には無理だよな。

嘛,对孩子来说太勉强了。

成人でも少し稼ぎが安定したような、日本で言うならアラサー世代。そのぐらいなら手が出るような価格帯。

在日本,即使是成人也能挣一点钱,这已经是30岁左右的一代了。那样的话可以买到的价格范围。

ミーティアたちも、もう少し戦力になるようになれば、お小遣いとは別に多少は報酬の分配をしようか、とは話し合っているのだが、今はまだ無理だろう。

米蒂亚他们也在讨论,如果能再战斗一点的话,除了零用钱之外,还要分配多少报酬,但是现在恐怕还不行。

「ミーティア、あなたには私たちが作ってあげるから」

“米蒂亚,我们会为你做的。”

「ホントなのです? ありがとうなの!」

“真的吗?谢谢你!”

「わ、私も? 私もですか?」

“哇,我也是?我也是吗?”

「えぇ、メアリもね」

“诶,还有玛丽呢。”

「やった!」

“太好了!”

手をギュッと握り、控えめに喜びを表すメアリだが、その尻尾は姉妹揃って嬉しげに揺れている。

玛丽紧紧握着她的手,低调地表示了喜悦,但是她的尾巴和姐妹们一起开心地摇着。

「詳しい事はお聞きしませんが、定期的にストライク・オックスのミルクが手に入るんですよね? でしたら、他にもいろんな料理がありますから教えましょうか?」

“详细情况我不知道,您是定期购买好球·牛克斯的牛奶吧?那么,还有其他各种各样的菜要我教你吗?”

「良いんですか?」

“可以吗?”

「はい。冬場とか、シチューとか美味しいですから、是非作ってみてください」

“是的。冬天啊,炖菜什么的很好吃,请一定要做一下”

「良いわね。シチュー。他にも何か美味しい料理とかある?」

“真好啊。炖菜。还有其他好吃的菜吗?”

「そうですね。簡単な物だとやっぱりバターですよね。普通の物とは全然違った美味しさですし、フレッシュバターも美味しいですけど、発酵バターにしても美味しいですよ。他にも――」

“是啊。简单的东西果然还是黄油。和普通的东西完全不同的美味,新鲜黄油也很好吃,但是作为发酵黄油也很好吃。除此之外——”

料理談義になると、俺たちにできる事は無い。

谈论料理的话,我们没有能做的事。

嬉しそうに話に花を咲かせる女性陣を尻目に、俺とトーヤ、それになぜかルーチェさんも加わって、彼女たちが満足するまで、ナッツを食べつつ、のんびりと待つのだった。

我和TOYA,还有露采,在她们满足之前,一边吃着坚果,一边悠闲地等着她们。