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幕間 ツィリルの花畑養蜂園記録 幕間 ツィリルの花畑養蜂園記録
幕间齐里尔的花田养蜂园记录
イヴァン兄(にぃ)がいなくなってから、花畑養蜂園はとんでもない状態になってしまった。
自从伊凡哥哥不在之后,花圃养蜂园就变成了意想不到的状态。
 イヴァン兄(にぃ)がいなくなってから、花畑養蜂園はとんでもない状態になってしまった。
「ねえ、これ、どうするんだっけ?」 「ねえ、これ、どうするんだっけ?」
「わからないわ! いつも、イヴァンがしていたものですもの!」 “喂,这个,怎么办?”
「わからないわ! いつも、イヴァンがしていたものですもの!」
“我不知道!一直都是伊凡做的!”
イヴァン兄は、花畑養蜂園の“柱”だった。名前のない仕事を毎日せっせとこなし、花畑養蜂園をしっかり支えていたのだろう。
伊凡哥哥是花圃养蜂园的“支柱”。每天拼命地做着没有名字的工作,好好地支撑着花田养蜂园吧。
イヴァン兄がいなくなった今、みんな混乱状態になっていた。
伊凡哥哥不在的现在,大家都处于混乱状态。
仕事が思うように片づかず、作業は暗くなってからも行われていた。
工作没有按照想象的那样整理,工作在天黑之后也进行着。
みんな、くたくただった。
大家都累了。
イヴァン兄の偉大さを、改めて実感してしまう。
再次感受到伊凡哥哥的伟大。
人のいいイヴァン兄は、仕事の流れを書き起こしたものを残してくれていた。
人好的伊凡哥哥,留下了写下工作流程的东西。
仕事を覚えた日に、長年かけてコツコツ書いていたものなのだろう。一枚目とおぼしき紙は、色あせていて端がボロボロだった。
这是在学会工作的日子里,长年孜孜不倦地写的吧。好像是第一张纸,褪色了,边缘破烂不堪。
 イヴァン兄は、花畑養蜂園の“柱”だった。名前のない仕事を毎日せっせとこなし、花畑養蜂園をしっかり支えていたのだろう。
 イヴァン兄がいなくなった今、みんな混乱状態になっていた。 けれど、それも活用されないまま、放置されている
但是,那个也没有被活用,被放置着。
 仕事が思うように片づかず、作業は暗くなってからも行われていた。
 みんな、くたくただった。 女性陣のほぼ全員、文字が読めないのだ。物心ついたときから働いていたので、文字を習う暇がなかったらしい
 イヴァン兄の偉大さを、改めて実感してしまう。 几乎所有的女性阵容都看不懂文字。因为从懂事的时候开始工作,所以好像没有时间学习文字
 人のいいイヴァン兄は、仕事の流れを書き起こしたものを残してくれていた。 伯父さん達だって、読める人はごく一部
 仕事を覚えた日に、長年かけてコツコツ書いていたものなのだろう。一枚目とおぼしき紙は、色あせていて端がボロボロだった。 即使是伯父们,能读的人也只有一小部分
 けれど、それも活用されないまま、放置されている。
 女性陣のほぼ全員、文字が読めないのだ。物心ついたときから働いていたので、文字を習う暇がなかったらしい。
 伯父さん達だって、読める人はごく一部。 これは我が家だけではない。街の人達もそうだろう
 これは我が家だけではない。街の人達もそうだろう。 这不仅仅是我家。街上的人们也是这样吧
 学校は金持ちが通うところという認識なので、読めなくても生きていける。
 イヴァン兄は教師だったお祖父ちゃんから習ったらしい。俺も、少しだけ教えてもらった。半分くらいなら、読める。
 読んであげようかと言っても、それを聞く時間なんてないと返されてしまった。 学校は金持ちが通うところという認識なので、読めなくても生きていける
因为学校是有钱人上学的地方,所以即使读不懂也能活下去。
 みんな、朝からバタバタだ。特に、お祖母ちゃんが一番忙しそう。
 いつでもどしんと構えて、何があっても動じない人だと思っていた。けれど、イヴァン兄が出て行ったことによって、余裕がなくなっているように思える。 イヴァン兄は教師だったお祖父ちゃんから習ったらしい。俺も、少しだけ教えてもらった。半分くらいなら、読める。
伊凡哥哥好像是从当教师的祖父那里学到的。我也请教了一点。一半左右的话,能读。
読んであげようかと言っても、それを聞く時間なんてないと返されてしまった。
虽然说要给你读,但是没有时间听的话就被还给了。
みんな、朝からバタバタだ。特に、お祖母ちゃんが一番忙しそう。
大家从早上开始就忙得不可开交。特别是祖母好像最忙。
いつでもどしんと構えて、何があっても動じない人だと思っていた。けれど、イヴァン兄が出て行ったことによって、余裕がなくなっているように思える。
我一直认为他是一个无论发生什么都不会动摇的人。但是,由于伊凡哥哥出去了,我觉得没有多余的时间了。
信じられないことだが、俺すら当たり前のように知っていることを、みんな知らないのだ。
虽然是难以置信的事情,但是连我都理所当然地知道的事情,大家都不知道。
 信じられないことだが、俺すら当たり前のように知っていることを、みんな知らないのだ。
「ツィリル、給餌器の換えはどこにあるか知っている?」 「ツィリル、給餌器の換えはどこにあるか知っている?」
“齐丽尔,你知道喂食器在哪里换吗?”
「第二倉庫の、左側にある棚の上だよ」 「第二倉庫の、左側にある棚の上だよ」
“在第二仓库左边的架子上。”
「ありがとう」 「ありがとう」
“谢谢。”
イヴァン兄に習ったことをいろいろ教えていたら、一日中「ツィリル!」、「ツィリル!」と名前が叫ばれるようになった。
教了伊凡哥哥很多学过的东西后,一整天都会叫“齐里尔!”、“齐里尔!”。
以前まで、「イヴァン!」、「イヴァン」だったのが、俺にすり替わっている。
以前,“伊凡!”、“伊凡”都换成了我。
このままではいけない。そう思って、情報料とお手伝い賃を取るようにした。飴玉一個とか、クッキー一枚とか、そんなささいなものである。
你不能再这样下去啦。我这样想着,就收了信息费和帮助费。一个糖球,一块曲奇,都是那样的小东西。
けれど、みんな怒った。
但是,大家都生气了。
これまで、イヴァン兄が無償でしてくれたので、腹が立ったのだろう。ここで負けるつもりはない。「だから、イヴァン兄は出て行ったんだよ」と言うと、しぶしぶと対価をくれるようになった。
到现在为止,因为伊凡哥哥免费给我,所以很生气吧。我不打算在这里输。“所以,伊凡哥哥离开了。”。
同時に、お祖母ちゃんはこのままではいけないと思ったのだろう。家を変えようと、改革を行った。
同时,奶奶也觉得不能这样下去吧。为了换房子,进行了改革。
これまで働いていなかった伯父さん達に、労働を命じたのである。
命令至今为止没有工作的伯父们劳动。
当然、反発が起こった。
当然,发生了反对。
だが、お祖母ちゃんは負けない。
但是,祖母不会输。
反発を行った者には、食事を出さないようにしたのだ。
对进行反对的人,不让他们吃饭。
衣食住を支えていたのは、女性陣。自分達がこれまで誰に依存して生きていたか、知らなかったのだろう。
支持衣食住行的是女性阵容。不知道我们至今为止依赖谁活着吧。
人はお腹が空くと、根本の考えを変えてしまうらしい。
人一旦饿了,就会改变根本的想法。
伯父さん達は、イヤイヤながらも働くようになった。
伯父们虽然讨厌但也开始工作了。
ただ、みんなで力を合わせて働いても、イヴァン兄にしかわからない問題が浮上する。
但是,即使大家齐心协力工作,也会出现只有伊凡哥哥才知道的问题。
それは、蜜蜂の病気について。対処法が書いていたものの、なんだか難しくて、イマイチ理解できないでいた。
那是关于蜜蜂的病。虽然写了处理方法,但总觉得很难,不能理解。
そんな中で、サシャ兄が戻ってくる。
在这种情况下,萨沙哥哥回来了。
俺はすぐさま叫んだ。サシャ兄も、病気の対処法を知っていると。
我立刻喊了起来。萨沙哥哥也说他知道如何处理疾病。
その昔、サシャ兄とイヴァン兄は、揃って養蜂園で働いていた。イヴァン兄が知っていることは、ほとんどサシャ兄も知っている。
从前,萨沙哥哥和伊凡哥哥都在养蜂园工作。伊凡哥哥知道的事情,几乎连萨沙哥哥都知道。
お祖母ちゃんは嫌がるサシャ兄を引きずって養蜂園に連れて行き、病気の対策をさせた。
奶奶把讨厌的萨沙哥哥拉到养蜂园,让他治病。
その後、蜜蜂の病気は治り、養蜂園に平和が訪れたのだ。
之后蜜蜂的病治好了,和平来到了养蜂园。
みんな、イヴァン兄がいなくなってから、変わろうとしている。
大家,自从伊凡哥哥不在之后,都在改变。
サシャ兄でさえ、最近は自分から働くようになっていた。
即使是萨沙哥哥,最近也开始自己工作了。
 イヴァン兄に習ったことをいろいろ教えていたら、一日中「ツィリル!」、「ツィリル!」と名前が叫ばれるようになった。
 以前まで、「イヴァン!」、「イヴァン」だったのが、俺にすり替わっている。 イヴァン兄の友達であるミハルも、驚くほどであった
 このままではいけない。そう思って、情報料とお手伝い賃を取るようにした。飴玉一個とか、クッキー一枚とか、そんなささいなものである。 伊凡哥哥的朋友米哈尔也很吃惊
 けれど、みんな怒った。
 これまで、イヴァン兄が無償でしてくれたので、腹が立ったのだろう。ここで負けるつもりはない。「だから、イヴァン兄は出て行ったんだよ」と言うと、しぶしぶと対価をくれるようになった。
みんな、いい方向へと向かっているような気がする。
我觉得大家都朝着好的方向前进。
 同時に、お祖母ちゃんはこのままではいけないと思ったのだろう。家を変えようと、改革を行った。
 これまで働いていなかった伯父さん達に、労働を命じたのである。
 当然、反発が起こった。 イヴァン兄のおかげだろう
 だが、お祖母ちゃんは負けない。 多亏了伊凡哥哥吧
 反発を行った者には、食事を出さないようにしたのだ。
 衣食住を支えていたのは、女性陣。自分達がこれまで誰に依存して生きていたか、知らなかったのだろう。
 人はお腹が空くと、根本の考えを変えてしまうらしい。
 伯父さん達は、イヤイヤながらも働くようになった。
ただ、ロマナ姉ちゃんだけは、いい方向へ向かっていないらしい。
只是,只有罗曼娜姐姐好像没有往好的方向走。
 ただ、みんなで力を合わせて働いても、イヴァン兄にしかわからない問題が浮上する。
 それは、蜜蜂の病気について。対処法が書いていたものの、なんだか難しくて、イマイチ理解できないでいた。
修道女がお祖母ちゃんを訪ねにやってきて、「具合を悪くしているので見舞いに来てくれないか」と頼み込みにきたのだ。
修女来找奶奶,拜托她说:“我身体不舒服,能来看看我吗?”。
 そんな中で、サシャ兄が戻ってくる。
 俺はすぐさま叫んだ。サシャ兄も、病気の対処法を知っていると。
 その昔、サシャ兄とイヴァン兄は、揃って養蜂園で働いていた。イヴァン兄が知っていることは、ほとんどサシャ兄も知っている。 誰にも看病させずに、一人で苦しんでいるらしい
 お祖母ちゃんは嫌がるサシャ兄を引きずって養蜂園に連れて行き、病気の対策をさせた。 不让任何人看护,好像一个人很痛苦
 その後、蜜蜂の病気は治り、養蜂園に平和が訪れたのだ。
ちなみに、サシャ兄はロマナ姉ちゃんと会えないようになっている。まあ、当たり前だけれど。
 みんな、イヴァン兄がいなくなってから、変わろうとしている。 顺便说一下,萨沙哥哥不能和罗曼娜姐姐见面了。嗯,当然了
 サシャ兄でさえ、最近は自分から働くようになっていた。
この辺の問題は、時間が解決するものだと、お祖母ちゃんが言っていた。
 イヴァン兄の友達であるミハルも、驚くほどであった。 奶奶说这附近的问题是时间解决的
 みんな、いい方向へと向かっているような気がする。
 イヴァン兄のおかげだろう。
よくわからないけれど、いつかロマナ姉ちゃんが笑顔で働けるようになってほしいと願っている。
虽然不太清楚,但希望有一天罗曼娜姐姐能笑着工作。
 ただ、ロマナ姉ちゃんだけは、いい方向へ向かっていないらしい。
 修道女がお祖母ちゃんを訪ねにやってきて、「具合を悪くしているので見舞いに来てくれないか」と頼み込みにきたのだ。
 誰にも看病させずに、一人で苦しんでいるらしい。
 ちなみに、サシャ兄はロマナ姉ちゃんと会えないようになっている。まあ、当たり前だけれど。
 この辺の問題は、時間が解決するものだと、お祖母ちゃんが言っていた。 イヴァン兄は、今頃どうしているだろうか?
 よくわからないけれど、いつかロマナ姉ちゃんが笑顔で働けるようになってほしいと願っている。 伊凡哥哥现在怎么样了?
 イヴァン兄は、今頃どうしているだろうか? あの、優しいおじさんのもとで、かわいいお嫁さんと幸せに暮らしていたらいいなと思った。
 あの、優しいおじさんのもとで、かわいいお嫁さんと幸せに暮らしていたらいいなと思った。 那个,在温柔的大叔身边,和可爱的妻子幸福地生活着就好了
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